さいせんたん
それにしても余談だけど(といきなり余談で始まる変なヤツ)、どうしてこうコンピューターって日本語の物書きには不便にできているのだろうか。ただただ長い文章を打ち込みたい、という人種にはワープロの方が間違いなく便利でした。少々のことにはびくともしないタフさ、よけいな機能のない無駄のなさ。コンピューターだと、ちょっと指や掌がどこかに触れると、突然、とんでもないモードに切り替わったり、カーソルが変なところに飛んだり、とにかくタッチは繊細すぎるし、それにちょっとでも負担がかかると、突然、「不正な操作があったので終了します」とかなんとか、一体どういうことなんだ、まるっきり機械の都合にこちらが合わせなければならない。で、何時間もかかって作った文章が消えてなくなったり。フロッピーに記録しようとすると「アクセス権の保護で記録できません」。
はっきり言ってよけいな御世話ばかりなんだな。こんなものが誰に便利なのか。それはあれですよ。英語でビジネスレターを書く人に便利なように出来ているのだから、この機械は。今や、どこの出版社でも「原稿はメールで送ってください」というから(この原稿も安藤編集長からメールで、と頼まれております)よほどの大作家ならいざ知らず、普通のライターはコンピューターで書かないと仕事がない。だから仕方ないが気に入らない。
なんでこんなことを書いているのかというと、ここまで書くのに三回も、障害が出て書き直しになったからだね、いい加減にしろ、この馬鹿機械。
にしても、である。もうIT(情報技術)という言葉自体、あまり耳にしなくなってしまいました。グローバルスタンダード、というのも。慶応大学は湘南キャンパスで時代の先取り的なコンピューター教育をやって人気を得た。小生や安藤編集長の母校、早稲田とだいぶ差を付けた感がありました。が、たとえば慶応の教授がほんの三、四年前、「うちの生徒はみんなメールができる」なんて自慢していた。今では出来ない人なんて珍しい。経済界でもそろそろ慶応ブームは終わり、早稲田の人材の方が結局、役に立っている、なんて声がこのところ盛んです(良かったね安藤君。早稲田祭も復活するそうだ)。社会人向けのオープンキャンパスなど、確かに早稲田の巻き返しは最近、活発です。
やっぱり、何事も油断しているといけませんね。先に行ってるつもりで、すぐに時代に追いつかれる。それが現代という時代。日本はそうだった。アメリカを馬鹿にしていたら追い越された。で、今度はアメリカだ。日本を哀れんでいたら自分のところの企業も粉飾決算だらけだ。「日本の企業は嘘が多い」という理由で格付けを下げ続けたアメリカの格付け会社は、今度は何にも言わないのはどういうことだろうか。気に入らないですね。
さいせんたん
ちょっとお先に失礼 それで僕はいい気分で昼寝のウサギさ
ちょっとお先に行ってるよ どうせみんなはついてこれないさ
安心していればいい 僕らは最先端のばりばりだ
最先端の さいせんたんの さい
せんたん の
さようなら。
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