”辻元よしふみの世界”からあなたは帰れなくなるかもしれません。


不定期日記 2011年

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2011年12月31日(土)
 さて、2011年も残すところあと一日、大晦日となりました。
 なんといっても今年は大震災の年で、私のいます千葉県浦安市も被災地となりまして、今でも埋め立て地区の住宅街を見ますと、傾いていたり、門や生け垣が壊れていたり、中にはすっかり取り壊して立て直し中、というお宅があったりと、あちこちに傷痕があります。
 個人的には・・・本当は年内に新刊を出したかったのですが、1月に発刊となりました『図説 軍服の歴史5000年』の準備に追われた1年でした。もうほとんど丸々1年の間、この本のための最終準備にかかりました。最初の原稿に着手したのが2008年の春ですから、4年がかり。とにかくこの本にかかりきりの一年でした。
 またさらに我が家の話題としまして・・・私も妻も新年早々、インフルエンザに倒れて始まった2011年でした。そして3月には、私は尿管結石になりました。心臓に不整脈も見つかり精密検査を受けました。妻のほうは夏に副鼻腔炎と診断され、前から持っている持病の緑内障、食道炎と合わせて、なんだか病院ばかり行っていた一年でもありました。
 そんなわけで、個人的にもあまり「いい年」だったとは言えない感じがします。
 たくさんの方も亡くなりましたが、個人的には2月に急逝したギタリストのゲイリー・ムーアさん、6月に亡くなった声優の川上とも子さん、10月に亡くなった画家・梶田達二先生、11月に亡くなった、かつて私がお世話になった詩人の村田正夫さん──これらの方のご逝去は、印象深いものがありました。
 ということで、来年は早々に新刊をお届けできれば、と思っております。宜しくお願い申し上げます。今年もありがとうございました。皆様、よいお年をお迎え下さいませ。



2011年12月29日(木)
 新刊のゲラチェックも最終段階に入っております。本当にもう一息です。ようやくここまで来たか、という感でいっぱいでございます。
 なんかこの年末は、ゲラ読み一色になってしまいました。かなりきつい日々でした。しかしまあ、それでも玄関には門松を設置しまして、一応、我が家も迎春体制をとりました。
 今年もあと3日、でも最後までのんびりできそうにありません・・・。
 

2011年12月25日(日)
 いよいよクリスマスで年末モード、の方も多いと思いますがいかがお過ごしでしょうか。ところでこのほど、『図説 にほんのかたちをよむ事典』(形の文化会編、工作舎、3800円+税 ISBN978-4-87502-441-5)という本が出版されました。これは一種の事典でありまして、日本の「かたち」を読み解くキーワードを解説する、というものです。私、辻元も「たたかう」だとか「武器」だとか、いくつかの項目を執筆しております。
 この本ですが、1992年に結成された形の文化学会という会の本として企画され、私も今から十数年前、まだコンピューターでなくワープロで記事を入稿した記憶があります。だからまあ、12、3年はかかって出た本だと思います。私どもの次の新刊『図説 軍服の歴史5000年』は4年で出るのですから、まあこれよりはずっと早い、といえそうです。

2011年12月23日(金)
 今日から3連休という方が多いと思います・・・あるいは、早々とこのへんから来年まで冬休み、というような方もいらっしゃるかも知れません。
 それで私は、といいますと・・・この年末年始は、休みといえば1月2日だけ。あとは全部、出勤だったりします。
 まあ警察や消防関係の方、デパートやスーパー、その他の小売店の方、公共交通機関の方やその他のサービス業の方・・・ご同様に、年末も年始もまったく関係なし、という方もまたたくさん、いらっしゃると思いますが。
 そういう皆様、お疲れさまです。ご一緒に頑張りましょう。

2011年12月20日(火)
 今日は滝沢滋さん率いる銀座のサルト、サローネ・オンダータに伺いました。といいますのはですね、フルオーダー、フルハンドメイドのスーツが完成したのであります。型紙は滝沢さんが手がけ、滝沢さんの今や一番弟子、柳下望都さんが手縫いで仕上げたという、渾身の作品であります。
 いやもう、今時ほんとうに100%の手縫いですから。すごいのでありますよ。
 なんとなく、こちらの林店長に「型紙からフルオーダーというのは、こちらではやらないんですか?」と聞いてみたのが1年半ほど前。製作に掛かってからでも1年とちょっと、という時間が掛かりました。いや、そのぐらいかかるのは当然です。こういうレベルになると工芸品とか芸術品とかに近いですね。
 グレーのチョークストライプという、重厚そのものの生地を用いまして、なんというかすごい存在感。とはいえ、滝沢さんの持ち味ともいえる知的な服ですから、無意味に力んだような威圧的な感じもなく、肩はあくまで自然に、非常に洒脱というか、詩的な印象すら受けます。裾は乗馬ジャケットのような独特の意匠。あちこち何気ないところに、さりげない配慮を感じます。
 着てみますと、それはもう私の身体を前提に作り上げられているので、寸分の無駄もありませんが、それでいて柔らかく、ぴったりと抱擁される感覚は、やはりこういうあつらえをしてみないと分からないものなんでしょうね。
 柳下さんは、手塩に掛けた子どもを嫁入りに出す親の心境だそうで、昨夜から緊張してよく眠れなかったとか。
 これは大事にしないと罰が当たりますね。といって、お蔵に入れていてもいけない。きれいに、大切に着させていただきたいと思います。滝沢さん、柳下さん、それに林さん、本当にありがとうございました。
 ◆  ◆  ◆
 話のついでに、来月には刊行が予定される私たち夫婦の新著『図説 軍服の歴史5000年』についても話題になりました。といいますか、この本の巻頭には滝沢滋さんからいただいた推薦文を掲載させていただいております。私が「今、最終のゲラチェックで読み直してみて、内容も絵も、すごいへヴィというか、濃い感じになったな、と思っております」と申しましたら、滝沢さんは「事前に読ませていただいた原稿は、私は面白くて一息で読んでしまいましたよ」とおっしゃるので、嬉しくなりました。私たち以外では、滝沢さんがこの本の最初の読者だったことになります。
 もうお一人、本書の巻末には、玲子が指導を賜った、歴史考証復元画家の故・中西立太先生から生前にいただいた感想文も掲載いたします。
 年内いっぱい、最終のチェックにかけたいと思っております。滝沢さんの力強い推薦文も併せて、もうしばらくお待ち下さいませ。
 

2011年12月19日(月)
 北朝鮮の金正日氏の急逝には驚きましたね。実際、発表によれば移動中に急逝、という状態だったようで。なにかずっとあの指導体制が続いているような気がしますが、実は金日成氏が亡くなってから、金正日時代は13年間だったと。意外に短いような気もします。それで次はあの金正恩という人が後継者になるわけでしょうが、まあどうなるでしょうね。これまでにもあったように、ミサイルを撃ったり、ロケット弾を撃ち込んできたりと、また訳の分からない示威行為に出たりしないでしょうか、心配です。
 ◆  ◆  ◆
 このところ毎度、毎度で恐縮ですが・・・自分の本の宣伝ですから、自分でするしかないもので、すみません。それでその『図説 軍服の歴史5000年』(彩流社)ですが、ほぼ1月末に刊行、でいけそうな感じになっています。定価は2500円になりそうですが、このへんも確定したらまたお知らせします。
 目下、後は脚注の校正をすれば大体、作業も終了、というところまで来ています。それにしても、見直しても見直しても、きりがありません。次から次に気になる箇所が出てきますもので、まあ適当なところで切り上げるしかないですね。どれだけ見直しても世の中に完全と言うことはあり得ないわけですが。
 ということで、2012年の暮れ、我が家はひたすらゲラ読みで終わりそうです・・・。

2011年12月16日(金)
 日刊ゲンダイに連載中の「辻元よしふみ おしゃれウンチク堂」第19回が、12月17日(土)発売の紙面(土日版で定価150円)に掲載されます。今回のテーマは「朝に着るからモーニング」として、年末のパーティー・シーズンにちなみ、燕尾服やタキシード、モーニングなどフォーマル衣装の歴史について紹介しております。
 今後も、隔週土曜日に、男の服飾史がらみの記事を載せていくことになっております。どうぞよろしくお願い致します。
 

2011年12月14日(水)
 今年の重大ニュース、とはいえないけれど、非常にインパクトがあった8月の「落とし穴事故」ですが、読売新聞によれば「石川県かほく市の海岸で8月、金沢市の会社員出村 裕樹 ( ひろき ) さん(当時23歳)夫婦が落とし穴に落ちて窒息死した事故で、津幡署は13日、穴を掘った友人の男女6人と、死亡した妻(当時23歳)を重過失致死と海岸法違反の疑いで金沢地検に書類送検した。発表によると、妻と友人らは8月27日午後2〜7時頃、軟弱な砂浜で土砂が崩れる危険がある中、注意義務を怠り、知事の許可を得ずに深さ約2・3メートル、直径約1・8メートルの落とし穴を掘って出村さんを転落させ、窒息死させた疑い。捜査関係者によると、落とし穴は9月1日に誕生日を迎える出村さんを驚かせようと、妻が発案したという」とのことで、死亡した奥さんを含めて、過失致死で書類送検となったそうです。あれから4か月、いろいろ取り調べも続いていたんでしょうが、まあこのへんで決着、ということらしい。いや、どうなったのかな、と気になっていましたので。
 今年の重大ニュースといえば、1位はまあどこへ行っても大震災に決まっていますが、2位は台風でしょうか、それとも「なでしこジャパン」でしょうか。内閣の交代も上位でしょうね。とにかくそろそろ、1年の締めくくりであります。
 が、このところ毎度、毎度繰り返しておりますが、我が家は出版準備が終わらないと、締めくくりという気分になりません。一応、本文のゲラチェックは一度、済みました。しかしその他のページもまだまだあります。最後にもうひと山、というところです。
 そういう次第で、もうしばらく頑張ります。
 ◆  ◆  ◆
 ご報告ですが、辻元玲子さんがこのたび、日本理科美術協会http://www.rikabi.jp/に入会を許され会員となりました。こちらは図鑑のイラストや科学イラストを描く画家などの団体で、精密画を描く技量が求められます。そういう技術レベルに達したのか、と身内ながら感心しております。


2011年12月14日(水)
 今年の重大ニュース、とはいえないけれど、非常にインパクトがあった8月の「落とし穴事故」ですが、読売新聞によれば「石川県かほく市の海岸で8月、金沢市の会社員出村 裕樹 ( ひろき ) さん(当時23歳)夫婦が落とし穴に落ちて窒息死した事故で、津幡署は13日、穴を掘った友人の男女6人と、死亡した妻(当時23歳)を重過失致死と海岸法違反の疑いで金沢地検に書類送検した。発表によると、妻と友人らは8月27日午後2〜7時頃、軟弱な砂浜で土砂が崩れる危険がある中、注意義務を怠り、知事の許可を得ずに深さ約2・3メートル、直径約1・8メートルの落とし穴を掘って出村さんを転落させ、窒息死させた疑い。捜査関係者によると、落とし穴は9月1日に誕生日を迎える出村さんを驚かせようと、妻が発案したという」とのことで、死亡した奥さんを含めて、過失致死で書類送検となったそうです。あれから4か月、いろいろ取り調べも続いていたんでしょうが、まあこのへんで決着、ということらしい。いや、どうなったのかな、と気になっていましたので。
 今年の重大ニュースといえば、1位はまあどこへ行っても大震災に決まっていますが、2位は台風でしょうか、それとも「なでしこジャパン」でしょうか。内閣の交代も上位でしょうね。とにかくそろそろ、1年の締めくくりであります。
 が、このところ毎度、毎度繰り返しておりますが、我が家は出版準備が終わらないと、締めくくりという気分になりません。一応、本文のゲラチェックは一度、済みました。しかしその他のページもまだまだあります。最後にもうひと山、というところです。
 そういう次第で、もうしばらく頑張ります。
 ◆  ◆  ◆
 ご報告ですが、我が家の画伯・辻元玲子さんがこのたび、日本理科美術協会に入会を許され会員となりました。こちらは図鑑のイラストを描く画家などの団体で、精密画を描く技量が求められます。そういう技術レベルに達したのか、と身内ながら感心しております。


2011年12月08日(木)
 今日は真珠湾攻撃の日で、ジョン・レノンの命日。以前は、若い者は後者しか知らないのでけしからん、という声がベテラン世代からあったものですが、今となっては、本当に最近の少年少女からすれば、ビートルズだって歴史上の偉人、でしょうね。
 ◆  ◆  ◆
 ここ数日ですが・・・新年刊行予定の『図説 軍服の歴史5000年』のゲラがどっと出てきて、大わらわの状態です。もう大変です。最後の土壇場になって、どうしてもスペースが埋まらないのでイラストを2点、追加で緊急に描くことになって、うちの玲子画伯もげんなりしています・・・。なんとか間に合いそうですが。2日で描き上げたのは立派。
 ここに来て新たに間違いを見つけたり、イラストとの整合性がなかったり・・・本当にこの本は苦労が多いです。前にも書きましたが、本書がこんな大変なものになるとは、企画が始まった4年前には思いもしませんでした。
 しかし、関係者がみな総力を挙げておりますので、いましばらく御辛抱を。

2011年12月02日(金)
 日刊ゲンダイに連載中の「辻元よしふみ おしゃれウンチク堂」第18回が、12月3日(土)発売の紙面(土日版で定価150円)に掲載されます。今回のテーマは「最高級生地はストール1枚で100万円?」として、ビキューナやカシミア、ツィード、コーデュロイなど冬物の生地素材について紹介します。
 今後も、隔週土曜日に、男の服飾史がらみの記事を載せていくことになっております。どうぞよろしくお願い致します。
 

2011年11月29日(火)
 いよいよ11月も終わりで師走ですね。年の瀬ってやつですね。いやあ、今年は我が家的には、次に出す本(『図説 軍服の歴史5000年』 彩流社)の最終作業に追われて、夏場からずっとこう、緊張感が続いております・・・なんか時間のたつのが長いような、短いような感じであります。
 とにかく早く楽になりたい、というような・・・まあ、もう一息なんですが、なかなか。
 私も今まで、共著とか雑誌や新聞に執筆でなく、個人の本としては10冊ぐらい、出版してきましたが、今回が今まででいちばん難航していますね。
 早く皆様にお目に掛けたい気持ちで一杯なのですが、もうしばらくお待ちを・・・。

2011年11月23日(水)
 こんな記事を見かけました。「転職サービス「DODA(デューダ)」を運営するインテリジェンスは、25歳〜39歳のビジネスパーソン1,000人を対象にアンケート調査を実施した。調査ではまず、正社員として働いているビジネスパーソンに、「何歳まで働きたいか」を質問。すると、男性の93%、女性の73%と、大半の人が「60歳以上」まで働きたいと考えていることがわかった・・・理由としては「年金制度があてにならないため」という声が多く見られた。年金に頼らず、自力で老後の生活費を稼ごうと考える人が多いようだ。もし経済的に余裕があった場合には、何歳まで働きたいと考える人が多いのだろうか。その結果、「60歳以上」と答えたのは男性41%、女性36%だった。・・・また、「経済的に働く必要がなければ、今すぐ仕事を辞めたい」と回答した人は全体の2割未満と少なく、多くの人は働く理由がお金のためだけでないことがうかがえる結果となった」(ナリナリドットコム)ということです。そうなんですか、世間の人々は、お金が十分あっても労働したいものなんですかねえ。私は「全体の2割未満」に完全に入りますね。いまここで大金が突然、手に入ったらそりゃまあ・・・。
 というかね、私の場合、いわゆる会社での労働、ならあまりしたくない。もっと自分がしたいことに力を注ぎたいですね。それはあまりお金に結びつかないジャンルかもしれない、でもそういうことなら死ぬまでやっていたい、という。
 つまり歴史とか服飾史関係の本を書くことなら、身体が動く限りやると思う。そうありたいな、と思っておりますが。
 ◆  ◆  ◆
 ということですが、とりあえず今、全力を挙げている「図説 軍服の歴史5000年」のゲラチェックを進めております。何しろ4年の歳月をかけてきた一冊です。なんとしても早く日の目を見せたい、という一念でやっております・・・。 



2011年11月19日(土)
 日刊ゲンダイに連載中の「辻元よしふみ おしゃれウンチク堂」第17回が、11月19
日(土)発売の紙面(土日版で定価150円)に掲載されます。今回のテーマは「改まった場にはひも付きの靴がベター」としまして、靴の歴史の後編を掲載します。
 今後も、隔週土曜日に、男の服飾史がらみの記事を載せていくことになっております。どうぞよろしくお願い致します。
 ◆  ◆  ◆
 滝沢滋さん率いるスタイル・クリエーションズ社の「CASTANGIA dal 1850」お披露目会というものが、18日に中央区築地のS'apposentu di Aki(サポセントゥ・ディ・アキ)で開かれまして、不肖・私も招待されましたので伺いました。
 カスタンジアというのは、知る人ぞ知るイタリアはサルディニア島にある名門サルトでして、紳士服の世界では「イタリアで現存する最古の歴史を持つサルト」と言われています。実際、1850年創業と言うことは、まだイタリア王国が統一される前、ということになります。歴史に詳しい方ならご承知のように、サルディニア王国こそが、イタリア半島の統一戦争の主力となり、後のイタリア王家になっていくわけでして、実は本流中の本流ということになります。
 で、そのカスタンジア社の最高レベルの製品を、スタイル・クリエーションズ社で取り扱うことになる、その他いろいろ業務提携する、ということだそうです。私もそのカスタンジアの服を見せてもらいましたが、一見すると、結構タキザワシゲル・モデルと似ているような感じがします。非常にスマートでクラシックにして洗練されている、まあ印象から言うと知的な服です。そのへんが滝沢さんと一脈通じるところがあったのじゃないかと推察しましたがどうでしょうか。
 一方、氏の率いるオンダータの基本モデルもモデルチェンジして、お披露目されました。こちらは従来からさらにクラシック色を強めたもののように拝見しました。
 ということで、今まで日本では本当に知る人ぞ知る、という感じの扱われ方だったカスタンジアの紳士服が紹介される、というのは嬉しいことです。
 ちなみに、会場となったサポセントゥ・ディ・アキはサルディニアで修業したオーナー・シェフによる、結構日本でも珍しいサルディニア料理の人気店。滝沢滋さんが最近、個人的に御贔屓のお店と聞きました。私も会社が近いので、これから行ってみようかな、と。
 そうそう。MEN'S EXの松尾健太郎編集長のお姿も見えました。これはぜひ誌面で取り上げて欲しいところです。

2011年11月18日(金)
 「インモータルズ 神々の戦い」という映画を見てきました。「インモータル」とは不死の者、つまり神々を指します。ギリシャ神話の世界観に基づくファンタジー、ということですが、あの「300」のスタッフが関与しているということで、雰囲気も非常に「300」風、といいますかあれ以上にバイオレンス、率直に言いまして相当に陰惨、人がたくさん死ぬ映画でありました・・・。
 神々とタイタンとの激戦から数百年、タルタロスの地下牢にタイタンたちは幽閉され、復讐の時を待っています。その戦いのときに失われたエピロスの弓は現在、地上にあり、この弓だけがタイタンを解き放つことができる。さて、地上ではイラクリオンの暴君ハイペリオンが、ギリシャ全土を侵略し、さらにエピロスの弓を奪取してタイタンを解き放つことで、天界の神々をも滅ぼそうと企みます。神々の王であるゼウスの切り札は、自分の血をひく農夫の青年テセウス。ゼウスは幼少のころから老人に変身して、テセウスを薫陶してきたのです。弓のありかを知っているとして、ハイペリオンから追われる身となった巫女パイドラと共に逃亡することになったテセウスは、母親を殺した仇でもあるハイペリオンを倒そうと誓うのでありました。さて、その顛末は・・・。
 というような流れで、とにかくアクションに次ぐアクション、凄まじい戦闘シーンが続きますが、血しぶきが飛ぶこと飛ぶこと。それに、ハイペリオンというのが残忍すぎ。拷問シーンがまた多いこと。ということで、結構、見終わるとげんなりします。15歳以下は指定付きなのですが、それも納得。
 で、なんといっても存在感を放つのが、暴君ハイペリオンを演じたミッキー・ローク。とにかくまがまがしくてはまり役でしょう。それから巫女のパイドラ役にフリーダ・ピント。まだ上映している「猿の惑星」でも目立っていた彼女ですが、ここにきてぐっとブレイクの予感。主演テセウス役はヘンリー・カヴィル。「スターダスト」のチョイ役などを経験して主演を張れるまで成長してきましたが、まだまだこれから、という新鋭。実は2013年公開の新スーパーマン・シリーズでスーパーマンを演じることになっているそうで、これから有名になること確実の人です。それと、ゼウス役に、こちらも公開中の「三銃士」でアラミス役だったルーク・エヴァンス。ゼウスが化けている老人の役にはベテランのジョン・ハート。と、ミッキー・ローク以外、あまり超有名なスターは出ていず、むしろこれから期待される人たち、という布陣ですが、これはターセム・シン監督の意図したところだそうです。
 今作で目を引くのが衣装、特に神々の衣装が素晴らしい存在感ですが、日本が誇る石岡瑛子さんが担当しています。なんかちょっと、欧米人のデザインと違う感じがしますね、やはり。神様のマントの柄がなんか和風に見えたり。
 ということで、とにかく見終わった印象は「たくさん死んだなあ」というもの。披露します。ですから鬱気味の人は避けた方がいいかも(?)。

2011年11月14日(月)
 先日、いま進行中の『図説 軍服の歴史5000年』の第3章、第4章のゲラが手元に届きました。だんだん紙面が組み上がってくると、実感が湧いてきてうれしいものです。しかしゲラが出たら出たで、最終チェック・・・これがしんどいですね。ここまで来ても気になるところは次々に出てきます。やれるだけのことはしたい、と思いますから。ということでもう少し、お待ちくださいませ。
 ◆  ◆  ◆
 自分の立場上、なにも書けませんけども・・・なにやら面白いことになってきたな、と。ま、これは何のことかはお察しください。

2011年11月10日(木)
 TPPについてどう思いますか、なんて話題はこのブログでは避けております。面倒くさいですからね。しかしまあ・・・妙に、これさえやればバラ色の未来、とかバスに乗り遅れるな、みたいなことを言う人たちは信用できない、とだけは言っておこうかと。なにかと農業のことばかり言っているようだが、実はいろいろな分野にわたっている、ということはようやく知られるようになってきたかもしれません。
 後でとんでもないことだった、という話になりかねない気もしますが、さて。
 私はね、アメリカって国がどうしても信用できないんです。
 ◆  ◆  ◆
 お待たせしております『図説 軍服の歴史5000年』ですが、いま、懸命に最終作業中です・・・とにかくイラストの多さに手こずっていますが、目標は年内、遅くとも新年早々に刊行、ということで鋭意、やっております。
 最後の最後まで気になるところは出てくるのですが、まあ、きりがありませんので。もうしばらくお待ち願えれば、と存じます。

2011年11月04日(金)
 日刊ゲンダイに連載中の「辻元よしふみ おしゃれウンチク堂」第16回が、11月5
日(土)発売の紙面(土日版で定価150円)に掲載されます。今回のテーマは「革靴にかかとがついたのは17世紀」としまして、靴の歴史の前篇を掲載します。
 今後も、隔週土曜日に、男の服飾史がらみの記事を載せていくことになっております。どうぞよろしくお願い致します。


2011年11月03日(木)
 「三銃士 王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船」というのを見てきました。これはもう全くの娯楽大作。なんで今さら三銃士、少し前にも映画があったじゃないか、と思うところですが、21世紀的な三銃士で楽しめる作品だと思いましたね。
 それにしても、私は小学生時代に最初にアレクサンドル・デュマの「三銃士」を読んだ時に、なんで題名が三銃士なのか理解できなかったですね。主人公はダルタニヤンという少年で三銃士はわき役じゃないか、と。それに「銃士」Musketeersというのも、つまり原語としては「マスケット銃兵」であって、チャンバラをやる剣士じゃないはずなのに、お話の中ではもっぱらチャンチャン、バラバラ。なにか違和感がありました。
 しかしこの映画だと、もうマスケット銃どころか大砲がどっかん、どっかん。飛行船が宮崎アニメのように出てきて・・・おまけに主人公も三銃士でもなければダルタニヤンですらない! どう見てもこの映画の中心人物はミレディー役のミラ・ジョボヴィッチ。ほとんど彼女の映画のように思えましたし。
 1600年代に飛行船が出てきていいのか、といえば、もちろん史実的には200年以上もずれがあって、この時代にあるわけがない。しかし、物語の冒頭で、三銃士はイタリアはヴェネチアのダ・ヴィンチの秘密の地下室に潜入、レオナルド・ダ・ヴィンチが書き残した飛行船の設計図を手に入れる、というところから始まります・・・いうまでもなく、原作にはないシーンです。しかし、三銃士は首尾よく設計図を手に入れたものの、悪女ミレディーと英国宰相バッキンガム公に横取りされてしまう。
 それから1年後、ガスコーニュの田舎を一人の少年が旅立ちます。彼の名はダルタニヤンといい、父親は国王の元銃士。このころフランスは、若きルイ13世が即位したばかりで、側近の宰相リシュリュー枢機卿は国の実権を手に入れようとしきりに暗躍中。パリに出たダルタニヤンは、三銃士と知り合い、リシュリユー配下でロシュフォール隊長が率いる衛士隊と対立しつつ、ルイ13世の知遇を得て仕えることになります。
 さてリシュリューは、新たな悪だくみとして、国王がアンヌ王妃に贈った首飾りをミレディーに命じて奪取させ、英国のバッキンガム公の手元に密かに忍びこませるようにします。こうして王妃がバッキンガムと通じていることにし、英仏を開戦させ、戦争のどさくさにまぎれて国の権力を奪おう、という魂胆です。5日後の舞踏会で、王妃は首飾りを身に着けないといけません。ここで首飾りがなければ国王は激怒し、開戦となります。さて、ダリタニヤンと三銃士は英国に行き、首飾りをミレディーから奪おうとするのですが、さて・・・。
 という具合で、まあ大筋では意外に原作に近い線で進みます。人間関係はかなり省略していますが。娯楽作品的にはこのぐらいの軽さでちょうどいいかも。
 なんといっても目立つのは悪女ミレディーのジョボヴィッチ。華麗なドレス姿でアクションをこなす彼女は17世紀の秘密諜報員で、なんといってもカッコいい。なにしろポール・アンダーソン監督の奥さんですから、ついつい奥さん中心に撮るのは当然ですね。
 それからなかなかのはまり役は、バッキンガム公を演じるオーランド・ブルーム。この人は現代劇はいまひとつですが、時代劇はなんでもOK。そして初めての悪役もそつなくこなしています。いいんじゃないですか、悪役。似合っていますよ。
 もうひとり挙げれば、「イングロリアス・バスターズ」のナチスSS大佐役で名を上げたクリストフ・ヴァルツのリシュリュー。この人も相変わらずの見事な悪人ぶり。得意のフランス語なんか聞いてみたかったですが、そういうシーンはなかった。
 で、肝心のダルタニヤンは、「パーシー・ジャクソン」で有名になったローガン・ラーマンという人。撮影時は18歳で原作通りとか。熱演ぶりでよかったと思います・・・しかしあれです、やはり今回の映画では三銃士とダルタニヤンはむしろわき役な感じ。上に挙げたような悪役3人組のほうが目立っていました。


2011年11月01日(火)
 11月となりましたが・・・私は軽い鬱っぽい気分ですね。まあ、なんというか、先日の世界人口が70億人突破、なんてのも私は喜ばしいニュースとは思えませんでしたし。どうなんでしょうか。自分の人生、自分の会社や業界の先行き、日本のこれから、そして大きな所では人類文明の今後。ここ10年、20年というごく近未来にいろいろ出てくるような気がしてならない。いつかは、いつかは、とずっと言ってきたような問題が、ここにきて現実的な問題になってくるのでは、と。
 ◆  ◆  ◆
 靴の専門誌LASTがいつの間にか復刊して驚きました・・・どうもかつてのメンバーが別の版元から出している、ということのようですが。このご時世に復刊はなかなかないことで、これは立派だと思いました。

2011年10月28日(金)
映画を2本立てで見てきました。ひとつは「キャプテン・アメリカ」。もうひとつは「カウボーイ&エイリアン」。どちらも娯楽作品ですね。そしていずれもSFファンタジーなんですが、また時代劇でもある、という異色作品です。前者は第二次大戦下、1940年代のアメリカが舞台。後者は、南北戦争終了直後の1970年代の米西部が舞台、というわけです。
 「キャプテン・アメリカ」はマーベル・コミックのシリーズ作品の中では最も古いヒーローであるキャプテン・アメリカの誕生話から戦時中の活躍を描いた作品。そもそもこのヒーローは大戦中に戦意高揚として生まれたわけです。で、本作でも軍のキャンペーンでショーをやらされて、大いに士気高揚を手伝わされるシーンが出てきますが・・・しかし、実際に見てみると、そんなアメリカ礼賛色みたいな変な色合いはない映画です。実は、見る前にはそのへんに危惧があったのですが、まったくそんな映画ではなかったです。
 愛国心に燃えながら、生来の虚弱体質で5回も志願兵検査に落ちたスティーブ・ロジャーズ。しかし彼の正義感あふれるまっすぐな性格と勇敢さに興味を持ったアースキン博士は、彼を陸軍の戦略科学予備軍に採用します。博士は、特殊な血清を用いて人体を改造した兵士で結成するスーパーソルジャー計画の責任者。かつてはドイツ人で、ナチスの特殊兵器開発部門ヒドラの長官シュミットに血清を打ったことがある。その結果、シュミットは邪悪な化け物になってしまったわけですが、アメリカに亡命したアースキン博士は、心に邪悪なもののない青年を探し求めていたのでした。そして結局、スティーブは超人になるための血清を打たれて人体改造に成功。その直後に、ヒドラの送りこんだスパイに暗殺されてしまい、スーパーソルジャー計画は中止となり、スティーブはただ一人の超人として、軍のキャンペーンを担当するキャプテン・アメリカ(アメリカ大尉)になるのですが・・・しかし、前線を慰問した際、自分の無力さを痛感。そこで、戦略科学予備軍の女性将校ペギーから示唆を受けて、ヒドラに捕えられた親友を救助するべく、ヒドラの秘密基地に乗り込むことになるわけです。かくて、ヒドラとキャプテン・アメリカの戦いの日々が幕を開けるのです・・・。
 ということで、キャプテン・アメリカを演じるクリス・エヴァンスが好演。虚弱な体格の時代の方がおそらくCG処理で、筋肉隆々の変身後が本当の彼なんでしょうが、好青年ぶりがよかったですね。かれの上官のフィリップス大佐にトミー・リー・ジョーンズ。渋い演技でした。ヒドラ長官シュミットにヒューゴ・ウィーヴィング。これも見事な怪演ぶり。それからペギー役のヘイリー・アトウェルが軍服姿もりりしくて魅力的。この人、良かったですね。かっこいいヒロインでした。
 後味もよく、いい映画ですが・・・最後はちょっと、あれではかわいそうでしたね。あと敵役はナチスの一部門なんですけど、服装はオリジナル。で、本物のナチスとしてSSの将校が3人ほど出てくるんですが、ちょっと服装はいい加減。グレーの制服で赤腕章とかはいただけません。一方、米軍の方はかなり時代考証的にちゃんとした軍服のようです。
 ◆  ◆  ◆
 もう一本の「カウボーイ&エイリアン」はさらに異色。要するに、殺伐とした西部劇が基盤にあって、これがかなり本格テイストなわけです。ところがそこへ持ってきて、1870年代に地球に飛来したエイリアン軍団・・・ここらは「プレデター」みたいな感じですね。それがなかなか、面白いブレンドになっている映画ですね。
 1873年、サンタフェに近い西部の荒野で、一人の男が目を覚まします。なにも記憶がない。そして腕には謎めいたごついブレスレットがはまっています。彼は、通りすがりの荒くれ者3人を瞬時に片付けて馬と服、銃を奪い、近くの裏さびれた街へ。この街は南北戦争で名を上げたダラーハイド大佐とその息子が牛耳っていて、街の人に無理無体を押し付けている状況でした。当然、そこにこういう名前も分からないよそ者が乗り込めばひと悶着あるのが西部劇の王道。男は保安官に逮捕され、自分がお尋ね者の悪党ジェイク・ロネガンであることを知らされます。たまたま一緒に逮捕された大佐のバカ息子と共に、サンタフェに護送されそうになったそのとき、ダラーハイド一味が現れて、息子と、それから恨みのあるロネガンを引き渡せと保安官に強要します。さて、ここで普通の西部劇なら一色即発、撃ち合いになるんですが・・・なんとここに、突如なんの前触れもなく謎のエイリアンのUFOが飛来して、街を破壊し尽くし、人々を誘拐し始める。大混乱の中、ロネガンの腕にはめたブレスレットが光り、武器として作動します。そしてUFO一機を撃墜。人々が驚く中、ダラーハイド達はエイリアンに浚われた息子たちを取り戻すため、撃墜したUFOから逃走したエイリアンを追跡することになります。どうも何か事情を知っていそうな謎の美女エラも現れ、さてお話はどうなっていくのでしょうか・・・。
 さて、ロネガンを演じるのはボンド役者のダニエル・クレイグ。ダラーハイド大佐にはハリソン・フォード。二大スターの競演で、もうその存在感だけでこの映画は決まり、なんですが、実際、いい味を出していますね。西部劇のパートの、いかにも西部劇的な展開と、SFになってくる後半とが不思議な持ち味になっていて、まあなんとも奇妙な映画なんですがそれで思ったほど違和感もない。エイリアンは爬虫類系なんでしょうか、なんとも気味の悪い、あまり知性を感じない連中。だけど高度な技術は持っており、まあプレデターっぽいですかね。
 この不思議感は、見てみないと分からないかもしれません。まあ、結構、陰惨な映画でもあり、これもエンディングはちょっと物悲しいですが、見て損はないと思います。 

2011年10月25日(火)
 一応、入稿がすんでいる私達の新刊書『図説 軍服の歴史5000年』ですが、イラストが多いためレイアウトに難航しており、ちょっと当初の見通しより時間がかかるかもしれません。ご関係の皆様、お待たせしておりますが、もう少しお待ちください。
 本当に今回の本には苦労させられています。まあ、一種の試練なんでしょうか・・・。

2011年10月21日(金)
 日刊ゲンダイに連載中の「辻元よしふみ おしゃれウンチク堂」第15回が、10月22日(土)発売の紙面(土日版で定価150円)に掲載されます。今回のテーマは「三つ揃えのベストは甲冑の下着から」としまして、ウオームビズ・シーズンに活躍するスリーピース・スーツの歴史について取り上げます。
 今後も、隔週土曜日に、男の服飾史がらみの記事を載せていくことになっております。どうぞよろしくお願い致します。


2011年10月18日(火)
 私はいつも強調していますが、基本的に「服飾史研究家」という看板を掲げています。つまり歴史家の一種です。私が興味があるのは古代ローマ軍の甲冑とか、中世のダブレットとか、17世紀以後のジュストコールとか、ナポレオン軍の軍服とか、でありまして、今のファッション業界にはなんの知識もありませんし、さして興味もありません。ましてスーツの着こなしに一家言なんてあるはずもありません。
 正直のところ、いわゆる「服オタク」という方々の掲示板なんかの書き込みを見ますと、辟易してしまいます。なんで皆さん、そんなにご自分に自信があるのだろう、どうしてそんなに自分をファッショニスタだなどと思えるのだろう、と不思議に思います。そもそも匿名で他人を中傷するような人種に品格やダンディズムなどあると思われません、私には。どんなに高いスーツを着ていても、所詮は下郎、じゃないでしょうか。
 まあそういうことで、私は現代の衣服については、まったく普通のレベルの、ちょっと服好きな程度の人間ですが、せっかく会社の近所に「阪急メンズ館」というのが出来ましたので、偵察して参りました。
 なんか初日は行列まで出来たそうですが、それから数日、すでに平日の日中はすっかり落ち着いておりました。ヴェルサーチにトム・フォード、ブリオーニと高級ブランドが目白押しで、確かに圧巻の品ぞろえですね。一方で、このメンズ館トータルのコンセプト、というのは今ひとつ見えませんでしたが、それはこれから色が出てくるのでしょうね。なんでもジェットセッターのためのお店、というんですが、自家用ジェット機で世界を行き来している人なんて日本に何人いるのでしょうか、という話ですから、まあ本当の設定客層はそういうライフスタイルに憬れがあるような人たち、ということなんでしょうか。
 私個人としましては、阪急オリジナルで揃えている靴下とかネクタイ、これらは地下1階なんですが、これが値段は手頃で色バリエーションも豊富で、これからぜひ利用したいな、と思いましたです。上の方の階で売っている何十万もする服を実際に買うことは、まあ私の身分ではなさそうですね・・・でも見るだけでいい目の保養にはなりますか。高い服はとにかく素材とか発色がいいですから、それを見ているだけで楽しいですね。
 

2011年10月14日(金)
 「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」という映画を見てきました。アメリカでも上々の評判だったと聞きますが、確かになかなかの出来ではないでしょうか。数年前にティム・バートンが「猿の惑星」をリメークしていますが、あれよりずっと面白いような気がします。
 アルツハイマー病に悩む父親を助けようと、チンパンジーを実験台にした新薬研究に励む若き科学者。中でも目覚ましい知能向上が見られたメスの一匹は、突然、暴れだして射殺されてしまいますが、一匹の子ザルを産み落としていました。科学者はこの子供をシーザーと名付けて育てますが、これは母親から優秀な遺伝子を受け継ぎ、人間の子供以上の急激な知性の発達を示します。ある日、隣人とのトラブルに巻き込まれる科学者の父を助けようと、家を飛び出し隣人に襲いかかったシーザー。彼は科学者から引き離され、施設に連れ去られてしまいます。ここで人間の愚かしさを悟ったシーザーは、ある企てを決意します。それはきたるべき「猿の惑星」への第一歩となるものでした・・・。
 ということで、1970年代の大ヒットシリーズ、「猿の惑星」を下敷きにして、この話の発端、猿がいかにして地球を支配するようになり、人類が駆逐されていくか、その端緒の部分を描く物語なわけです。70年代のシリーズでは、未来の猿の惑星から現代の地球にタイムスリップしてやってきたチンパンジーの子がシーザーとなって、人類を支配下に置き猿の王国を築いていったわけですけれど、本作は上記のように、人類が自ら作り上げた結果としてシーザーが生まれた、という話に置き換わっているわけです。が、それだけに話としてはリアリティーが増して、説得力のあるものになったのではないでしょうか。
 ロード・オブ・ザ・リング・シリーズでのゴラム役以来、モーション・キャプチャーの第一人者と目されるアンディ・サーキスが全編にわたってシーザー役を熱演しています。ただのCG画像ではなく、知性と哀愁をたたえたシーザーの目は、明らかに役者の演技そのものです。シーザーをいじめる飼育員に、ハリー・ポッター・シリーズのドラコ役で知られるトム・フェルトンが出ているのも注目。しかしこの人、悪役づいていますね。シーザーを手当てし、科学者と恋仲になる女性獣医の役にインド出身のフリーダ・ピント。この人は美人ですね。本作でも本当に魅力的です。そして、科学者に扮するのは、近年、活躍中のジェームズ・フランコ。アルツハイマー病と闘う父親役で、非常に重要な役どころを押さえたのはジョン・リスゴー。いい味を出しています。
 さて、「猿の惑星」といえば、第二次大戦中に日本軍の捕虜となった作家ピエール・ブールの原作で、有色人種を見下していた白人が、逆に有色の日本人の支配下に置かれる、という経験を基にしているのは有名な話。つまり猿というのは日本人がモデルなわけです。そして同じピエール・ブール原作で、リアルなバージョンの話として作られたのが、日本軍による連合軍捕虜使役を描くあの「戦場にかける橋」なんですね。いってみれば、「猿の惑星」と「戦場にかける橋」はまるで雰囲気は違いますが、兄弟のようなものです。
 「戦場・・・」は名画として名を残しましたが、一方で、「猿の惑星」もこれだけ長い生命を持ち続けているのは驚異的で、これから本作を手始めに新シリーズを展開する予定だともいいます。第二次大戦下の日本軍から生まれた映画が、これほど強い生命力を持っているのは不思議な感じもしますね。おそらく、猿が支配する世界、というものには、原作者の意図を超えた普遍的な寓話性があるからでしょうか。

2011年10月13日(木)
 8日に亡くなられた海洋画家・イラストレーター梶田達二先生のお通夜に夫婦して伺いました。先生のお人柄が表れた、とても心を打ついい御式でした。「いい人生だったよ、ありがとう」と仰って逝かれたそうです。かくありたいもの、と思いました。
 ◆  ◆  ◆
 年金の受給開始年齢が70歳にまで引き上げられる、というような報道を見ましたが、どんどんやる気がなくなりますね。どうしろというのでしょうか。やがて80歳にまで引き上げそうですね・・・。まあ、もう貰えない、ということなんでしょうね。

2011年10月09日(日)
 MSN産経ニュースによると「梶田達二氏(かじた・たつじ=画家)8日、胃がんのため死去、75歳。自宅は東京都練馬区富士見台2の41の2。通夜は12日午後6時、葬儀・告別式は13日午前10時半、練馬区高野台3の10の3、東高野会館で。喪主は妻、久世(ひさよ)さん。少年雑誌の挿絵やプラモデルの箱絵などを多数描いた」とのことで、ミリタリー画や艦船画の大家である梶田先生が亡くなられました。
 2年前の理科美展では私たち夫婦と親しく会話して下さり、その後、妻には激励の電話も頂きました。今回の『図説 軍服の歴史5000年』は当然、お見せするつもりでしたが、もう入稿まですんでいたのに、間に合いませんでした。残念です・・・。

2011年10月08日(土)
 本日発売の日刊ゲンダイに、連載「辻元よしふみ おしゃれウンチク堂」第14回が掲載されています。今回のテーマは「野球のユニホーム 由来は半ズボン」としまして、ほかのスポーツウエアとは違い独特の進化を遂げてきた野球ウエアを取り上げています。
 今後も、隔週土曜日に、男の服飾史がらみの記事を載せていくことになっております。どうぞよろしくお願い致します。


2011年10月06日(木)
 オーストリア映画「ミケランジェロの暗号」を見てきました。このあたりでは、TOHO日比谷シャンテでしかやっていないので(相変わらず、欧州の映画となると見るのに苦労します)わざわざ出かけましたが・・・これが快作ですね。文句なく面白い。
 第二次大戦を背景にしたユダヤ人とナチスもの映画、というと重苦しいのじゃないか、と身構えてしまう人も多いと思います。で、実際にこの映画はユダヤ人の収容所送りとかナチス親衛隊の横暴とか、出てきそうな要素は出てくるのですが、持ち味はサスペンス映画なんですね。どんでん返しに次ぐどんでん返し、はらはらするスピーディーな娯楽作品の要素が強くて、実によく出来た映画でした。
 1943年、第二次大戦中盤のポーランドで、レジスタンス組織がドイツ軍の輸送機を撃墜します。搭乗していた親衛隊将校の一人は即死、生き残ったのはルディ・スメカルSS大尉と、ユダヤ人のヴィクトル・カウフマン。しかし、今はナチ親衛隊将校とユダヤ人という関係の二人ですが、元は幼馴染で親友でありました・・・。
 時はさかのぼって1938年、ドイツ第三帝国に併合される直前のオーストリア、ウィーン。ヴィクトルは裕福なユダヤ系画廊の経営者ヤーコプ・カウフマンの息子で、何不自由ない生活をしていました。そしてルディは、長年カウフマン家に仕えた使用人の息子で、アーリア系。一家とは家族同然の付き合いでしたが、ここしばらくはドイツに滞在し、久しぶりにウィーンに戻ったところでした。また二人には共通の幼馴染のレナという女性がいて、二人とも憧れていました。ちょうどこの頃、カウフマン画廊はミケランジェロの未発表絵画を手に入れた、というセンセーショナルな情報が流れます。この絵をイタリアの独裁者ムッソリーニが執着し、またイタリアとの外交関係を重視するナチス・ドイツも手に入れようと目論んでいました。そしてドイツによるオーストリア併合。黒い親衛隊の制服を着て現れたルディにヴィクトルたちは衝撃を受けます。ルディはミケランジェロの絵を親衛隊に引き渡せば、スイスに亡命させてやる、とカウフマン一家に強要します。父のヤーコプはなんとかしてミケランジェロの絵を守ろうと一計を案じます。カウフマン家の人々は、ミケランジェロの絵を守り抜き、戦争を生き延びることができるのでしょうか・・・。
 後はもう、見ていただくしかない、めくるめくどんでん返しの連続で、本当に面白いストーリー展開です。
 経緯は記しませんが、途中でユダヤ人であるヴィクトルが、訳あって親衛隊の黒い制服をまとって身分を偽る場面があるのですが、そこで彼が「この制服を着てみて、これを着たくなる気分がよく分かったよ」と言います。ここは面白い。制服なんてただの布切れです。なんでもありません。しかし、その制服をまとうことは、絶大な権力と特権を行使できる身分を表すのです。ナポレオンに「人はその制服通りの人間になる」という格言がありますがまさにそれを地で行っているシーンですね。
 レナも、最初に登場した場面では普通の女性ですが、ドイツ軍婦人部隊の制服を着て登場する中盤では確かに見違えるほど不思議な魅力を漂わせます。この映画は、こんな制服の魔力というものが隠れたテーマになっている点も興味深いです。
 その割に、時代考証的にはちょっと疑問点もあるというか、特に大戦中盤になって親衛隊の高官たちが黒い制服を着ている点(実際には灰色のものが普通になります)、通常ならSD(情報部)の隊員であるのが自然な展開で、なぜか襟にSSルーンをつけた武装親衛隊みたいな制服の人物が多い、内勤の親衛隊員なのに騎士十字勲章らしきものを首に下げているシーンがあった・・・など、「戦史・服飾史研究家」を一応、名乗っている自分としては、やや「?」という部分もありました。
 が、本作はシビアな時代物というより、やはりナチス時代を背景にした娯楽作品として楽しむのが王道かな、と感じました。そして、そういう点でなかなかの傑作でした。
 制作陣はアカデミー賞を受けた「ヒトラーの贋札」と同じスタッフ。たしかにちょっと似たような味わいがあります。それからこれは妻の感想ですが、ドイツ語が古風な戦前のドイツ語を意識的に使っていて、好感を持てた、とのこと。確かに最近のドイツ語はかなり英語風な発音になっていて、ドイツ語圏の俳優さんでも、ハリウッドなんかに出てくると、たまにドイツ語映画に里帰りしても、今風なドイツ語になってしまって、いまいち、ということがあります。日本語だって、昔の映画を見ると、かなり発音や語彙が違いますもんね。そのへんは、かなりこだわって作った映画のようでした。
 ◆  ◆  ◆
 この映画を見た後、東京国際フォーラムに最近、出店したレストラン「ラ・メール・プラール」に立ち寄りました。ここは、フランスでも指折りの観光名所モン・サン・ミシェルにあるオムレツの名店の日本支店です。その名高いオムレツを食べてみましたが、これはもうオムレツというかなんというか、本当に別次元の感じ。一度食べてみないとなんともいいようがないかも。まるで綿菓子のようなふわふわ感はすごいですね。
 

2011年10月05日(水)
こんな記事を見かけました。「【10月4日 AFP】国連世界知的所有権機関のフランシス・ガリー事務局長は、3日のスイス紙トリビューン・ド・ジュネーブに掲載されたインタビューで、新聞は2040年までになくなり、デジタル機器に取って代わられるとの見通しを示した。「それは1つの進化だ。いいことでも悪いことでもない。新聞は2040年までに消滅するということを示した複数の研究がある。米国では2017年に新聞がなくなるだろう」(ガリー氏)」
 こういわれてどう思うかといえば・・・私は驚きませんね。紙の新聞は20年ぐらいしたらなくなっていき、ガリー氏が言うように、30年後には、今のLPレコードのように、ごく一部向けの嗜好品としては残るかもしれませんが、基本的にはほとんど消えてなくなるでしょうね。
 そしてそうなったら、新聞業界のビジネスモデルも大きく変化します。編成や校閲、印刷に発送、そして販売・・・いろいろな分野が激動に見舞われるでしょうね。
 



2011年10月03日(月)
 会社でクソ面白くないことがありました。まあ、なんというか・・・にんげん、漫然と惰性で生きていてはいけませんね。これから自分はどうありたいのか、本気で考え直さないとなどと、少し秋を迎えて重めに考えている私でございます。
 ああしたい、こうしたいということがあるなら・・・難しそうであろうが、夢想的であろうが、何もしないでは何も起こらない。
 何かをした人間にしか、結果はついてこない。
 なんて・・・あれですね、まあつぶやきみたいなもんです。

2011年9月27日(火)
 各地から、来年の干支である辰の縁起物の出荷が始まった、とか、おせち料理の予約が始まった、とかいう話題が届くようになりました。あっというまに年末モードが迫ってきましたけれど・・・さすがに、Tシャツに短パンの真夏全開なファッションの人を見かけると、「遅れてるなー」と感じるようになりました。私は先日の台風15号の後は、ニットタイを締めております。
 『図説 軍服の歴史5000年』のためのキャプション作業、参考文献リスト、あとがきなどに追われております。参考文献は、50冊あるシリーズも1冊、と数えてもざっと200冊を超えます。これを書きだすだけで相当に大変です。
 本というのは、この最終段階の作業が大事なんですよね・・・。
 ということで、涼しくなってきたことだし、もう一踏ん張り、と思っております。
 

2011年9月25日(日)
 私が愛用している京都のクリーニング会社「ハッピー」から橋本社長名でこんなメールが届きました。

突然で恐縮ですが、9月29日(木)夜の10時に
テレビ東京の『カンブリア宮殿』でハッピーが紹介されます。
60分まるまるハッピーです。

http://kyoto-happy.co.jp/
http://kyoto-happy.co.jp/happy/47kanburia.html
http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/

そこで、お願いがあります。
SNSやブログを立ち上げておられれば、ご案内・紹介を
お願いしたく存じます。
 
 というのですね。カンブリア宮殿というのは、作家の村上龍さんと小池栄子さんが、注目企業の経営者と語り合うトーク番組ですよね。それで、このメールの続きには、この番組のことを宣伝している大きな理由は、それでハッピーという企業に対して、意見や批判の声があるならぜひ聞きたい、ということだ、と。
 クリーニングの技術的には言うことないですよね、ハッピーさんの場合。まああえて何かあるとすれば、@午前中に電話がかかってくる・・・まあ、これは私が午前中に寝ている職業だからなんで仕方ないAお高い・・・クリーニング代としては決して安くないが、内容から見て妥当とは思いますB返送してくる箱がでかくて、つぶすのが面倒くさい・・・しかしある程度大きな箱を使わないと、せっかく仕上がった服がダメになってしまう、という面で致し方ないのだろうな、と。しかし、壊しやすい箱にならないかな、とは思う。
 そんなところでしょうか。とにかく仕上がり面で今まで裏切られたことはないですね、私の個人的な意見として。奇麗になるものだなあ、と思っております。

2011年9月23日(金)
 日刊ゲンダイに連載中の「辻元よしふみ おしゃれウンチク堂」第13回が、9月24日(土)発売の紙面(土日版で定価150円)に掲載されます。今回のテーマは「衣替えは日本独自の習慣」としまして、そろそろ迫ってきた秋の衣替えを中心に取り上げます。
 今後も、隔週土曜日に、男の服飾史がらみの記事を載せていくことになっております。どうぞよろしくお願い致します。
 ◆  ◆  ◆
 昨日、高校の・・・私は茨城県の県立下妻第一高校というところを卒業したのですが、その小規模な同窓会、というのがありました。まあごく10人ほどの会合でしたが。それにしても、卒業以来四半世紀、1年生の入学時点から考えればすでに30年近い歳月が流れていますが・・・皆さん本当にお変わりなくて、まあある意味、驚きました。40代の半ばというと個人差が激しいと思うのですが、昨日の顔ぶれは皆さん、本当に変わっていなかったですね。そしていろいろな人のその後の消息が語られたのですが・・・なんというか、ついてくのが難しいというか、このぐらい経つと本当に誰の事やら分からなくなって、まあ困惑の一夜でした、私としましては。
 月並みですが、人生いろいろ、というのですか。まあ、考えるところの多い会でしたが、ある方と「今までのことより、これからが大事、会社の肩書がなくなってから後もどう生きていくか、という人生の構想を考えるべき年齢だよね」というようなことを語りあって、まさにその通りだな、と思い直しました。会社の名刺を出せるのは、60歳で退社するとするならあと15、6年ほど。一個の「辻元よしふみ」としてちゃんと生きていけるかどうか、ということなのかな、といろいろ考えた次第でした・・・。

2011年9月22日(木)
 台風15号、皆様はいかがだったでしょうか。関東方面は21日の夕方に直撃となったのですが、私はたまたま休日でしたが、午後4時に船橋で用事がありまして、とにかく行きはなんとか電車が動いてくれましたが、帰りはもうぜんぜん駄目。鉄道がすべて止まったため、駅そばのデパートで閉店まで粘った後、上階のレストランで9時半ごろまでねばり、そこからバスで西船橋に出て、運転再開した地下鉄東西線で無事に帰宅・・・夜の11時ごろになっていましたが。まあ、そんなにひどい目に遭わないですんだほうだと思います。しかし都内から帰宅できなくなり、何時間も駅で待たされた、というような方は大変だったでしょう、お疲れ様でした。また、停電やその他の被害が出たところもあるそうで、かなり大変な台風だったわけですね・・・しかし、今は日付が変わって22日の早朝1時過ぎですが、窓から外を見ると三日月が輝いています。台風一過といいますが、本当に嘘のようですね。

2011年9月16日(金)
 これはご報告までですが、『図説 軍服の歴史5000年』(彩流社)のイラストが無事に、入稿されました。足掛け4年、とりあえず一段落です・・・。それで、これから最終段階に入りますが、編集者さんの見通しでは、11月下旬から12月上旬に刊行、ということでいけるのじゃないか、と。そういう次第ですので、皆様、もう少しお待ちください。

2011年9月14日(水)
 さて、いよいよ明日が『軍服の歴史5000年』のイラスト入稿締め切り日です。ということで、我が家の玲子画伯は、本当に寝食を惜しんで、3時間とか4時間とか睡眠で、ラストスパートをしています。約200枚のイラストの最後に残った一枚は、ドイツの名将・ロンメル元帥が革コートを着てアフリカの地に立つ姿。じつは最後の最後になり、副鼻腔炎のうえにかなりひどい夏風邪をひいて、熱が38度を超えたりしまして・・・もう最後まで満身創痍な感じなんですが、かなり悲壮な感じでやっております。しかしこれで本当に最後。とりあえず入稿・・・まだまだ作業は続きますが、イラストとしてはこれでラストですのでもうひと踏ん張り、というところです。
 ◆  ◆  ◆
 ところで私の方は呑気なことに・・・滝沢滋さんにお願いしていた、完全ビスポーク手縫いスーツのパンツの最終合わせ、ということでフィッティングにうかがいました。なんでもうかがいますと、最近の手縫い、というのは、すでにミシン縫いが普及した後、その作業を職人さんが手で置き換える、というものがほとんど。しかし、こちらのものは違って、手縫い本来の手法を再現している、とのこと。きっとテンションとか、いろいろ違うんでしょうね、私たち素人には伺い知れない奥義があるのだろうと思いますが。その気の遠くなるような作業を、柳下望都さんが一人でやってくれているそうで、こちらもなんだか申し訳ないような気持ちに打たれてしまいます、私ごときのために、というような。
 で、柳下さんには、妻のこともありますので、目を酷使する作業なので、目の検査を受けてくださいね、と申し上げました。本当に、下を向いて細かい作業をすると、眼圧が上がって目によくない、緑内障につながる、ということですので。
 という次第で、まもなく本が出来上がる、スーツも出来上がる、ということになりそうなんですが、いずれもここからが大事な最終段階。そんな近況でございます。


2011年9月09日(金)
 日刊ゲンダイに連載している「辻元よしふみ おしゃれウンチク堂」第12回が、9月10日(土)発売の紙面(土日版で今月から定価150円)に掲載されます。今回のテーマは「ポケットチーフ」で、「鼻をかむハンカチを挿したのが始まり」としまして、ポケットチーフの歴史、由来を中心に取り上げます。
 今後も、隔週土曜日に、男の服飾史がらみの記事を載せていくことになっております。どうぞよろしくお願い致します。
 ◆  ◆  ◆
 まもなく「9・11テロから10年」で、「東日本大震災から半年」という11日になりますね。早いような、遅いような。

2011年9月07日(水)
 先日ちょっと書きました玲子の副鼻腔炎ですが、耳鼻咽喉科に通いまして、漢方薬を処方されて、まあ緑内障があるので眼圧が上がるような薬が処方できない、というのが大きな問題なのですが、漢方がじっくりと効いて、症状は改善しているようです。とはいえ、完全に治るには半年ぐらいかかることも珍しくないそうで、まあ気長に行くしかないですね。
 本人でないと分かりませんが、この病気にかかっている人は相当に苦しいものらしいですので、よくなってくれるのを祈っているところです。

2011年9月02日(金)
9月に入りましたが、台風のせいでムワッとした湿気。ということで、本日は私も「かりゆし」シャツでおります。パンツには、ドラッグストアーズという、基本的に女性向けのカジュアル・ブランドで手に入れたレンガ色のカーゴを合わせてみました。短丈でぎゅっと裾が絞れたパンツがいい、いいとファッション誌があおっておりますけれど、私はそれで女性向けにしてみました、はい。ちょうどいい丈に絞り方、そのへんの男性ものよりよほどいいんですね、これが。まあ、私が背が低くて下半身の大きい、女性体形だというのがいちばんの理由ではあるのですが(だから痩せぎすで、骨盤が小さくて、いかにも今頃な体形の男性にはマネできないと思いますが)。
 ◆  ◆  ◆
 ところで、ここのブログはなんか病気のネタが多いな、という方も多いと思いますが、またまた病気の話題を付け足さないといけません。妻の玲子が今度は「副鼻腔炎」と診断されまして、耳鼻咽喉科に通うことになりました。要するに花の裏側の鼻腔に炎症が生じるわけでして、慢性的なものは蓄のう症と呼ばれるわけです・・・が、これは実は怖い病気で、炎症が目に飛び火すると、瞬く間に失明することもある、油断ならない病気なんです。また、鼻だけでなく、耳とか目とか、顔面全体が痛くなったり、さらに炎症が全身に広がると手足が痛くなったり、インフルエンザの時のように全身がだるくなったり・・・玲子もそういう感じになっているそうですが、そんなわけで、またまた病名が増えてしまいました。
 この2年間ほどで、2人でどれだけ新しい病気になったことか。私は胆石、胆のう炎、胆管結石、肝炎、腎盂腎炎、尿管結石。妻は緑内障、子宮内膜増殖症、逆流性食道炎、そして副鼻腔炎。そういえば年末年始は2人揃ってインフルエンザもやりました。病気のコレクションみたいですね。

2011年8月29日(月)
風が秋っぽくなりました。私も1週間ほど前から、アロハやかりゆしはやめております。秋の虫も鳴いております。季節もちゃんと移ろっていくようです。
 さて、今度は「野田首相」ということですが、どうなんですか。まあ、前の方よりはましであることを期待します。口先ばかり威勢が良くて、いつも腰砕けで失敗するどこかの若大将にならないでよかった、とだけは思っております。その人だけは嫌だったので。
 とにかく、ちょっとは雰囲気が変わるといいですがね。

2011年8月26日(金)
 日刊ゲンダイに連載している「辻元よしふみ おしゃれウンチク堂」第11回が、8月27日(土)発売の紙面(土日版で定価140円)に掲載されます。今回のテーマは「サングラス」で、「レイバンはもうメード・インUSAではない」としまして、レイバンのサングラスの歴史を中心に取り上げます。
 今後も、隔週土曜日に、男の服飾史がらみの記事を載せていくことになっております。どうぞよろしくお願い致します。


2011年8月23日(火)
 ここ数日、9月下旬並みの涼しさでした。私もせっかくなので、スーツを着込んで出かけています。しかしまた、暑くなるみたいですね。さすがにこのまま秋にはならないか。
 ◆  ◆  ◆
 私たち夫婦の前作『スーツ=軍服!?』が出ましたのが、2008年3月。お陰さまでロングセラーとなっておりまして、4年たっても目にとめていただける方がいらっしゃるようで、筆者としては喜んでおります。
 そして、その前著発行の直後からスタートした次作『軍服の歴史5000年』ですが、妻の玲子が膨大なイラストとの格闘を3年以上、続けてきましたが、いよいよ最終局面、残すところあと数点というところまで来ました。
 すでに、版元ドットコムや、アマゾンでこの本の予告紹介が掲載されています。一応、10月か、遅くとも11月には世に出せるのでは、と思っております。が、何しろ画家は一人だけでして、これが緻密に写実的に、徽章や階級章、勲章、服の仕立て方に至るまで可能な限りリサーチして、一点一点、描いているので、時間がかかるのはどうにもならないものがあります。心労のために妻も私も、この4年間に何度も病気になりました。このせいばかりではないでしょうが、相当なストレスになってきたのは確かです。
 本書の内容を目次から、こちらでも紹介しておきますと・・・。

紹介
我々が日常身につけている洋服の起源でもある軍服の誕生と変遷の歴史5000年を、200点以上の豊富なイラストで図説する。軍服が現在のジャケット、ズボン、帽子、履き物、そしてネクタイなどにどのような影響を与えてきたのか、その歴史を探りつつ、古代シュメールから現代まで5000年にわたる軍服の歴史を解説する。軍服の歴史・関係年表と各国軍階級対照表も付す。

目次
推薦の辞 スタイル・クリエーションズ社社長 滝沢滋/はじめに クラシックとは「立派な海軍のオーナー」だった
一、 ジャケットとズボン
 ローマ戦士と「蛮族」の衣装
 ヴァイキングの戦士と最初の「洋服」
 「パンツ丸出し」でも平気?
 「股隠し」と男性用スカートの登場
 布袋腹の奇妙な上着「ダブレット」
 ボロキレ・ファッションの傭兵たち、ついにスウェーデン軍で「軍服」が登場
 ペルシャ風衣装「スーツ」型軍服の誕生
 英国式スーツ誕生の瞬間
 オスマン・トルコの影響とポーランド有翼騎兵
 バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン〜燕尾服とダブル服の登場
 オスカル様の肩章は「小さな肩」?
 袖口のボタンはナポレオンの考案?
 軍服のモール飾りはいつから―参謀懸章
 フン族のアッチラ大王の軍服? 軽騎兵の肋骨服
 勲章は実は教会から生まれた
 フリードリヒ大王の寒がりファッション
 英国のダンディーも愛したプロシャ・スタイル
 そして「背広」の誕生
 クリミア戦争と男たちの衣装
 男らしいズボンとは……
 海軍の制服導入とネルソン提督
 ネイビー・ブレザーと軍艦「ブレザー」
 ヴィクトリア朝の海軍士官
二、帽子、被り物、履き物それにネクタイ
 兜の飾りはどこでもハリボテ
 三角帽はとんがり帽子ではない
 二角帽はナポレオン専用ではない
 敬礼の作法は脱帽から
 さまざまな「トルコ風」の軍帽
 「お巡りさんの帽子」ドイツで登場
 王者たる者、赤い靴?
 靴に名を残した二人の将軍
 エリザベス女王の襟巻きからクラヴァットへ
 今のネクタイの原型は暴走族風? 
 レジメンタル・タイの意味合い
三、非西欧文明の軍装
 北米、インカ、アステカの戦士たち
 中国の甲冑とチンギス・ハンの軍隊
 日本の甲冑史と洋服
 日本人と洋服との出会いは「軍服」として
四、軍服の現代化と第一次世界大戦
 カーキ色の軍服の時代
 詰め襟軍服、背広型軍服
 第一次大戦が変えた市民の服装
五、第二次世界大戦から現代まで
 ナチス・ドイツ「制服の帝国」
 迷彩服とダンディズム―両極端のドイツ将校
 第二次大戦でのその他の国の軍服
 実用的なアメリカ軍の戦闘服
 カジュアルだから助かったS・マックイーン 
 現代の軍服と未来

軍服の歴史・関係年表

各国軍階級対照表

主要参考文献

著者あとがき

イラストレーターあとがき

感想と激励の辞 歴史復元画家 中西立太

 こんな感じになっております。お気づきになったように、巻頭にはスタイル・クリエーション社の滝沢滋社長の推薦の言葉を掲げております。また、巻末には、玲子に助言を与えていただき、指導していただき、2009年1月に急逝された歴史復元画の大家・故・中西立太先生が、生前に寄せられた激励の辞を載せさせていただきます。本書刊行の際には中西先生の跋文をいただくことになっていましたが、それがかなわなくなったためのことです。
 こんな内容になっていて、古代シュメールの軍人から、エジプト、アッシリア、ペルシャにギリシャ、古代ローマ、中世の騎士、ドイツ傭兵、そしてナポレオン戦争の各国の軍人、さらにオスマントルコの精鋭イェニチェリ、アステカやインディアンの戦士、モンゴル兵、日本の武士の甲冑、ボーア戦争やズールー戦争、第一次大戦の各国の軍装、第二次大戦の各国の軍装、各国の婦人部隊の女性兵士たち、そして戦後の戦闘服、最後は中国軍の07式戦闘服や自衛隊の制服、米軍の最新式ACU戦闘服まで・・・。歴史の流れを大局的に追う本文と詳細な解説、200点を超える精密イラストに、詳しい説明。
 そんなことになっていまして、まずはこういう分野で、今のところ出来る限りのことは尽くした、という内容になっているのじゃないかと自負しております・・・。
 さらにはっきりした日程が出ましたら、ご報告します。まずは予告まで。

2011年8月19日(金)
 先日、ある知人ご一家をお招きして、浦安市舞浜のディズニーランドそばにあるヒルトン・ホテルの地中海レストラン「アチェンド」で食事をしました。前にも書きましたが、この近辺、ホテルがたくさんあり、いいレストランも数多くあったのですが、震災後の客足の低下で休業とか、営業縮小とかいう話が多く、うちの妻があちこち調べてようやく押さえたお店なのでした。お値段からすると十分すぎるほどの分量と、盛りだくさんのメニューで満足いたしまして、それから別のホテルに移動してちょっと一息、というときに知人の方が仰るに、「夢の国ではあまり節電しないでほしいですね、あちこち電気が消えていますけど」とのこと。やはり夢を見にわざわざ遠方から人が来るところですからね。実際、お盆の時期となれば例年はこんなものじゃなく、もっとごった返しているはずで「ちょっとさびしいですね」という話になりました。
 ◆  ◆  ◆
 東北の小・中・高校が大変なことになっていて、学校ごとの疎開とか、転校とか、いろいろ話題になっていますが、じつは当地の浦安でも学校ごと移転を余儀なくされた学校があります。千葉県立浦安南高校という学校で、浦安市のもっとも海沿いにあるのですが、震災で校舎施設に大きな影響があったそうで、以来、後者は閉鎖、生徒はみな、船橋駅からバスで20分のところにあるという旧県立船橋旭高校の校舎に通っています。これも大変なことでして、今まで徒歩や自転車でのんびり通学できた浦安市民の生徒さんなど、おそらく駅まで出て、鉄道に乗って、バスに乗り換えて、と片道1時間以上かかることは間違いないと思いますが、まあおそらく首都圏でこんなことになっている学校はほかにはないと思います。
 こちらはあまり話題にされることはないようですが、私など、時々、海沿いをドライブしたりしますと、ひっそりした浦安南高校の校舎が目に入って、大変だなあ、と思います。復旧作業は進んでいるのでしょうか。

2011年8月15日(月)
 うちの会社にはお盆休み、というのはありません。通常通りに営業です。が、昨日はお休みでしたので・・・またまた見てきたんですね、ニコラス・ケイジ。先日の「デビルクエスト」に続いてニコラスが主演した最新作「ドライブ・アングリー3D」という映画です。
 こちらは「デビルクエスト」よりは扱いが良くて、全国東宝系で30館ぐらい、関東近辺でも10館ほどで公開しています。とはいえ、やはりマイナー扱いは否めません。かわいそう、ニコラス。それで私たちは有楽町マリオンのTOHOシネマズ日劇に行ってきました。しかしここは、一日一回、午後7時からの回しかないんですね。まあ、やっぱりマイナー扱いといいますか・・・。
 しかし、見てみてこれがですね、面白いんですよ、映画として。テンポが良くて痛快で。ちょっとおどろおどろしい、バイオレンスな面も多々あるんですが、しかし全体としては爽快な作品です。個人的には先日の「トランスフォーマー」よりこっちの方が上、という感じもありますが。
 コロラド州の片田舎。車に乗って逃げる3人組を追う謎の男ミルトン(ケイジ)が登場して、次々に殺していき、最後の一人の命は助けて言います。「連中に伝えろ。俺が必ず連れ戻しに行く、と」。彼はカルト教団の教祖に娘を殺され、孫娘の赤ちゃんをいけにえの儀式に捧げられようとしています。怒りに燃えたミルトンは収監されていた監獄を脱獄、復讐の鬼となって娑婆に舞い戻ってきたのです・・・。
 通りすがりのレストランのウェイトレス、パイパー(アンバー・ハード)に、ふとしたことから車に乗せてもらい、そしてそのあとの行きがかり上、一緒に孫娘を取り戻すことになりますが、ミルトンが探し求めるまでもなく、教祖ジョナ・キング(ビリー・バーク)の手がミルトンたちに迫っていました。一方、同じころ、ミルトンを追いかける謎の「監察官」で、FBI捜査官と名乗る男(ウィリアム・フィクトナー)が現れ、執拗な追跡を開始。さて、この三つ巴の争いはどんな決着になるのでしょうか・・・。
 というような展開なんですが、基本的に70年代によくあったカーアクションものの映画を意識した作品、だそうでして、上の三者が車を駆って追いつ追われつ、派手なカーチェイスを繰り広げます。そしてまあ、撃つは殺すは、たくさんの登場人物が命を落とすこと。そういう意味で全く娯楽優先の、まあ不謹慎な作品なんですが、これが面白い! 今作の日本でのキャッチフレーズは「撃たれても撃たれても撃たれても飛び出すケイジ!」というんですが、これは本当で、ミルトンは何度も銃弾を食らうのですが、死なない、倒れない。一体なんなのでしょう。ひょっとしてターミネーターなのか(ちょっとパロディーっぽいシーンもあります)。それから謎の監察官もあやしすぎる人物で、どこからどう見てもまともじゃない。本当にこの人、FBIなのか? こういった伏線も、最後の方まで行くといろいろ分かってきまして、実はそういうわけだったのか、ということで、決して単純なアクション作品で終わっていません。
 影のある謎めいた、哀愁漂う殺し屋、という設定にニコラス・ケイジははまり役で、なんでオスカー俳優がこういうB級映画に出るのか、と陰口をたたかれているようですが、しかし今作の場合は、彼じゃないと成り立たない企画だと思いますね。そのへんの俳優じゃ説得力が出ない、かなり荒唐無稽な話でもありますから。謎の男を演じるウィリアム・フィクトナーも楽しそうです。とにかく、とことんあやしい人物ですのでやりがいがあったでしょうね。それに、最近、伸び盛りだというアンバー・ハードが魅力的です。とにかく美人でセクシーだけど、なんといっても男に負けていない、大の男に素手で殴りかかる、蹴りつける、とんでもないじゃじゃ馬っぷりがいいです。この人も注目株じゃないでしょうか。
 ということで、これまたどこでもやっている、という映画じゃないのですが、お薦め。難しく考えるような映画じゃありません。ちょっとB級な感じがかえって、いい味になっていて、はまります。

2011年8月12日(金)
 日刊ゲンダイの連載「辻元よしふみ おしゃれウンチク堂」が、めでたく連載通算第10回を迎えます。8月13日(土)発売の紙面(土日版で定価140円)に掲載される予定でして、今回のテーマは「水着」で、「ビキニの由来は原爆実験」としまして、19世紀以来の水着の変遷や、ビキニの由来などを取り上げております。
 今後も、隔週土曜日に、男の服飾史がらみの記事を載せていくことになっております。どうぞよろしくお願い致します。


2011年8月11日(木)
 公開からすでに日数もたっているので今さらですが、「トランスフォーマー ダークサイド・ムーン」を見ました。これまでのシリーズがなかなか見応えがあったので、これも押さえておこう、ということでしたが。
 結論からいえば、もちろん良く出来た娯楽映画で、映像的には文句なしですが、ちょっと展開が長く感じましたね。
 時は1960年代。月面に異常な衝撃を感知したケネディ大統領は、ソ連よりも先に月に乗り込んで、エイリアンの宇宙船を探索するべく、アポロ計画を推進します。そして1969年、アポロ11号がついに月面到達。秘密の任務を帯びたアームストロング船長は「それ」を目にすることになります。
 それから40年後、前作から数年。大学を出て、サム(ライア・シャブーフ)は就職活動の真っただ中。シリーズの1、2であれほど熱い愛情を誓い合っていたミカエラ(ミーガン・フォックス)とはすでに別れて、新しい彼女カーリー(ロージー・ハンティントン・ホワイトリー)といちゃついているのであります。そのころ、旧ソ連のチェルノブイリで発見された宇宙船の部品を目にして、オートボットの司令官オプティマス・プライムは激怒します。すでにサイバトロンの宇宙船がやってきていたことを、人類は隠し立てしていたのではないか。そこで彼らは月面の裏側にある宇宙船の遺跡に向かうわけです。そして、そこに眠っていた前司令官、センチネル・プライムを復活させるのですが・・・。
 というような感じですが、私としましては、新ヒロインのロージーも魅力的ではありますが、ミーガン・フォックスの降板が残念でした。彼女がシリーズの顔だと思っていましたのでね。脚本上、新しいキャスティングが求められたのなら、いっそミカエラを残して、サムの方を降板させればよかったのに、とすら思います。
 で、展開としては、冒頭のアポロ宇宙船のくだりは面白いんです。しかし現代に来て、サムと新しい彼女の日常を描くあたりからが、なんか私にはまだるっこい。そろそろ早く本題に入らないのかな、という感じです。登場人物が多く、盛り込みたい要素も多く、なにか整理がつかない感じも受けます。無理なギャグ・シーンもいまひとつ盛り上がらず、就職してからのサムのお話もどうも冗長で・・・と、前半をもっとカットして2時間ぐらいにしてくれた方がよかったのでは、と。マイケル・ベイ監督としては、2009年のアメリカ脚本家協会のストライキによって、前作は脚本に十分に時間がとれなかったので、今作は満足いくものになった、とうようなコメントをしていますが、私は・・・正直、前作の方が脚本はまとまっていたように思うのですが。
 まあ、シリーズも3作ぐらい作りますと大変です。1作目では、ただ自動車がロボットに変身するだけでお客さんは驚いてくれました。しかしもう3作目ともなると、それは当たり前になっている。その中でいろいろ工夫していることは感じる作品でありました。
 おそらく、3Dのための見せ場、ということに力点を置いた映画だったと思います。それは分かるのですが、個人的な感想としましては、やはり脚本をもっとタイトにした方が、と思わないではありません。

2011年8月09日(火)
 今日は元気に鳴く蝉の声を聞きました。今年は蝉が少ない、とどなたも言いますが、うちの近所もようやく出てきたようです。外国人にはうるさいだけだそうですが、日本人の季節感から言えば、やはり夏には夏らしく、蝉の声も聞きたいものです。毎日、暑いのでつい忘れてしまいますが、今年は冬から春先にかけて、けっこう寒かったので、その影響があるのじゃないかと言われていますね。
 ところで、私はもう7月に入ってからは、気温が低い日を除いてはもうすっかり「スーパークールビズ」というやつです、かりゆしかアロハで通勤しています。今日なんかも、緑色のアロハで、レタスグリーンのパンツ、緑色のキャップ、という具合です。私は前々から申しているように、いわゆるクールビズは嫌いでして、つまりスーツのネクタイだけ外すとか上着だけ脱ぐとかいうのは、中途半端で見苦しい、という意見です。どうせ崩すなら、もっと思い切ってカジュアルにするのがいい、とそもそも思っていましたので、今年はその流れでトロピカル路線でやっています。しかし、9月に入ったら徐々にまた、季節感を出していきたいですね。


2011年8月05日(金)
 今、夏休み映画と言うことで、なんといっても「ハリー・ポッター」最終章ですし、話題作といえば「コクリコ坂」でしょうし・・・なのですが。うちの妻が実はニコラス・ケイジの大ファンでして。それで、ニコラス・ケイジ主演の最新作「デビル・クエスト」という映画を見てきましたのですが・・・しかし、仮にもニコラス・ケイジです。そして共演もロン・パールマンに、御大クリストファー・リーまで出ています。監督は「60セカンズ」のドミニク・セナです。つまり一応、それなりのスペックを備えたちゃんとした映画なんですけれど。しかし扱いがひどくて、関東周辺では有楽町のビックカメラ上の有楽町シネマでしかやっていない! 全国公開中、といっておりますが、北海道と名古屋と福岡と・・・それぞれの1館だけで、全部で5館でしかやっていない、というマイナー扱い。
 そんなわけで、我々もわざわざ有楽町まで行ってきたんですが、まあその、客の入りも平日の午後4時の回だからあまり入るわけはありませんが、まあ20人ぐらい、という感じでありまして。かわいそう、ニコラス。ちゃんとした映画なのに。
 実際、見てみた感じですが、ちゃんとした映画なんですよ、もったいない。14世紀の十字軍の時代、最強の戦士として活躍するベイメン(ケイジ)とフェルソン(パールマン)のコンビ。彼らは10年にわたり異教徒を倒しに倒していくんですが、ついに女性や子どもまで虐殺するような命令を受けて疑問を抱くのですね。「こんな教会とは縁切りだ」。つまり脱走兵になる。そしてとある町を訪れるのですが、そこはペストが蔓延していて崩壊寸前の状態である。そこで2人は逃亡兵として捕まってしまいますが、本人もペストで瀕死となっているダンブロワーズ枢機卿(リー)から特命を受けます。すなわちペストの原因と思われる一人の魔女を、山奥の修道院に護送して欲しい。そこには悪魔の力を封じる秘密の祈祷書があり、その力を用いれば疫病も終焉するはずだ・・・と。で、この2人と、ほかにも詐欺師の道案内、ちょっと狂信的な神父、家族を疫病で失い心に空しさのある騎士、枢機卿に仕える騎士見習いの少年、といった一行が、魔女(クレア・フォイ)を連れて困難な道のりを踏破していくわけですが、はたしてこの女は本当に魔女なのか、そして魔女の陥穽であるのか徐々にお互いの心が離反していく一行・・・といった展開をたどります。苦難の末、たどり着いた修道院で彼らが見たものは・・・。
 というわけで、非常に本格的な騎士ものの時代劇+エクソシストみたいなホラー、というテイストの映画でして、なかなかの出来なんです。まあちょっとスケール的には大きくないかも知れませんが。ニコラス・ケイジとロン・パールマンは男の魅力に満ちていて、なかなかの見物ですよ。特にニコラスは時代劇のほうが似合うと私は思いますね。
 リー様はちょっと出番は少ないので、もっと出て欲しかったですが。まあ病気の役なので仕方ないですが。それから話のキーを握る魔女役のクレア・フォイという女優さんですが、エミー賞やゴールデングローブ賞にノミネートされるなど、最近、注目の新鋭らしいです。この人の演技が目を引きました。これからぐっと出てくるかも、ですね。
 ということで、あまりあちこちでやっていないけれど、見てみたらけっこう拾い物だと思いますよ。

2011年8月02日(火)
 8月ですが、なにか先日の台風6号以来、関東はわりと涼しい、というかとにかく猛暑ではありません。ここ数日など、夜勤の時など久しぶりにスーツを着込んでみましたが、まったく問題なかったです。電力事情から言っても都合がいいようですね。
 ところで、ちょっとある方を浦安にお招きして食事でも、ということで、妻が舞浜のホテルのレストランを調べてみたのですが、驚きました。どこのレストランも営業縮小して、土日しかやらないとか、営業休止とか、そんなお店ばかりなのです。これは参りました。こんなに休んでいるとは・・・。しかも夏休み期間だというのに。おそらく震災以後、お客さんが減っての事でしょう。シルク・ドゥ・ソレイユの打ち切りも先日、決まった事ですし、大変な事になっているみたいですね、こういう業界も。また浦安に関して言えば、当地も相当に被災して家屋に被害のあった人も多いので、浦安市民にも遊びに行く余裕がなくなっているのかもしれません。
 

2011年7月29日(金)
 日刊ゲンダイの連載「辻元よしふみ おしゃれウンチク堂」第9回が、7月30日(土)発売の紙面(土日版で定価140円)に掲載される予定です。今回のテーマは「夏の帽子」で、パナマ帽やカンカン帽の来歴などを取り上げております。
 今後も、隔週土曜日に、男の服飾史がらみの記事を載せていくことになっております。どうぞよろしくお願い致します。
 ◆  ◆  ◆
 伊良部投手の自殺、は驚きました。スポーツ音痴の私でも鮮烈に記憶に残っている選手でしたが、あれほど才能に恵まれていても人生行路は楽なものじゃないんですね・・・。

2011年7月25日(月)
今、東京・京橋のギャラリーくぼたにで「東京展」http://www.tokyoten.com/という展覧会を開催しております。1975年から続く大規模な美術展で、さまざまな顔ぶれが出展しています。で、我が家の玲子画伯も誘われていたんですが、今年は出版の追い込みが厳しく参加は断念しました。
 とはいえ、今回の東京展を見に行きまして、3階に足を運んでいただくと、麻利邑みみ画伯の作品がありまして・・・これがびっくり、うちの玲子にそっくり! 出展はしていないのにモデルとしてデビューすることになりました。麻利邑画伯のイメージとしては、ルネサンス時代に活躍した女性画家、ということだそうで。当時、女性の芸術家という存在が理解されない中で、なんとしても絵を描きたい、という強い意志を秘めた女性・・・というイメージなのだそうです。ぜひお近くにお寄りの方はご覧になって下さい。

2011年7月21日(木)
 本日は、ディズニーランドそばにありますシルク・ドゥ・ソレイユ・シアターでZEDという公演を見てきました。世界中にファンのいるシルク・ドゥ・ソレイユは、今や最も有名なサーカスだと思います。そして、ZEDは世界でここだけ、常設劇場で公演されている非常にスペシャルな演目です。もう数年前からやっているわけですが、そして、いつかは見てみたいとずっと思っていたわけですが、意外に同じ市内のもの、と思うと行かないものでして、しかし、今回はついに見ることができた次第です。
 天と地の二つの世界の対立から調和へ、というテーマのもと、タロットカードの世界観を引用しながら大きなスケールで演出されるZED。最初に二人の道化師が会場内に現れ、開演前の客席を回りながら笑いを取るのですが・・・ちゃんとこれが伏線になっていて、彼らが本のカギを開くと、ぱっと世界が広がる。するとステージからバックの施設までを覆っていた巨大な布があっという間に巻き取られて、舞台の奈落から下に吸い込まれていく、というオープニングがドラマチックです。
 そして、次から次に登場する演者たち、バンジー、綱渡り、空中ブランコ、とサーカスの演目としてはおなじみなものですが、とにかく洗練され、計算されつくした緻密な舞台構成の中で流れていくので、サーカスとか曲芸というよりはやはりミュージカル、そしてもう大変なレベルの演技をしているのですが、あまりにも軽々とやるので、本当に簡単なことのようにやるので、なんだか不思議な感じがしてきます。「あれ、これってCGでもなければ映画でもなくて、生身の人間がやっているのだよな、ちゃんと重力のあるところでやっているんだよな」という感覚です。
 音楽も見事で、歌も演奏もすべて生演奏、それが演技とぴったりと合い、これも計算されつくされていて、演者のすべての動きをきっちりフォローしています。すごいですね。高いところから宙づりにされて歌う歌手の人がいるんですが、あれだけですごいな、と。もう普通なら高いところに行くだけで歌えません。世界中の24か国から、そんな70人に及ぶ超人的な演者やミュージシャンが集まって、超人的なパフォーマンスを繰り広げます。1時間半なのですが、いやあ、もっと見たかったですね。というか、またこの同じ演目をこの場所で見てみたい、と思いましたね。なにしろそれが生の力、というものです。
 夏休みに入ったとはいえ、平日昼の公演で客席は大入り。これだけのクオリティーで維持していくのは並大抵のこととは思えず、いやあ、これは一度は見てみないと、と思いましたです。

2011年7月15日(金)
 日刊ゲンダイの連載「辻元よしふみ おしゃれウンチク堂」第8回が、7月16日(土)発売の紙面(土日版で定価140円)に掲載される予定です→されました。12ページ。今回のテーマは、今回もクールビズシーズンの到来にちなみまして「なつかしのループタイが、この夏ブーム再燃!?」と題し、省エネ運動時代のヒット作で、アメリカではウエスタン・アイテムであるループ・タイについて、歴史やアメリカでの実態などを紹介しております。 今後も、隔週土曜日に、男の服飾史がらみの記事を載せていくことになっております。どうぞよろしくお願い致します。
 ◆  ◆  ◆
 ところで、いつもここをご覧の皆様は、私が先日、不整脈で検査、となったことをご承知でしょうが、今日、医師の診察があり、とりあえず経過観察ということで、特別な処置や治療はしなくていい、といわれました。心臓の肥大、拡張なども見られず、悪い病気は認められない、ということだそうで、一安心しております。一応、ご報告しておきます。

2011年7月11日(月)
昨日、東京国際フォーラムで開催されていた第19回日本テディベア with Friends コンベンションというものを見てきました。なんといいますか、簡単に言うと、テディベア界のコミケみたいなもので、日本中のテディベアのぬいぐるみ作家さんが年に1度、一堂に会して自分のブースを出店、作品を展示即売するほか、部門別にグランプリなどの賞も設けています。かなり大がかりなイベントで、私もある方からご招待を受けて初めて見たのですが、大変なものですね。海外の有名会社のベアも加わって、あれほどたくさんのテディベアを一度に見たのは初めてですね。
 なんでも出店料は7万円(!)もすると聞きました。びっくりです。それはいい加減な気持ちで参加するわけにはいかないですよね。
 ぬいぐるみとなると単価も高いので、まあ安くても万単位となりますから、おいそれとコミケのように出来心で買うわけにはいきません。
 玲子が、招待して下さった岡部喜代美さん作のラビットのぬいぐるみを入手して大喜びしていましたが、もう予算的にそれ以上は買えず。ほかに小物をちょっと買っただけです。
 とはいえ、とにかくレベルの高い会といいますか、まあ素人目にもすごい世界だな、とつくづく思いました。
 


2011年7月08日(金)
 「マイティ・ソー」という映画を見てきました。今作のようにマーベル・コミックを原作にするものが最近、多いわけですが、この映画の特徴といえば、監督がケネス・ブラナーだということ。それなので、なんとなく作風も不思議とアメリカン・コミック的というより、シェークスピア劇風なのが魅力といえましょう。
 北欧神話の世界観を背景にしておりまして、あの大神オーディン(アンソニー・ホプキンス)やその他の神々、それに敵対するヨツンヘイムの巨人・・・こういう存在が実在のものであり、かつて地球に降臨した異星人であって、十世紀ごろの北欧で彼らが戦いを繰り広げた、というのが基本的なお話であります。で、それから数世紀、老いて衰えたオーディンには二人の後継者候補がおりまして、一人は無敵の鉄槌を武器とする主人公のソーTHOR(クリス・ヘムズワース。ソーというのは、いわゆるトールのことですね)、それから知略を武器とするロキの兄弟。が、結局、武勇に優れた兄のソーを次の王に就けよう、という結論になります。しかし、その折も折、長らく活動の目立たなかった巨人が神界アスガルドに侵入、これに対し慎重策をとるオーディンに対し、ただちにヨツンヘイム攻略を唱えるソーが反発、激昂したオーディンはソーのすべての能力を奪い、地球に追放してしまいます。彼が落ちてきたのが、現代のアメリカ、ニューメキシコ州の片田舎。ここで天体を観測していた科学者、ジェーン(ナタリー・ポートマン)と出会う・・・というわけです。一方、長らく兄に屈折した感情を抱いていたロキは、ソーの不在の間に計略を画策しまして・・・。かくて兄弟、父子の確執がシェークスピア劇のようにクローズアップされてきます。
 ということで、巧みに北欧神話の物語をベースにしながら、現代のアメリカと神界の騒動が交互にオーバーラップしながら、お話が盛り上がっていく、という展開になる次第です。
 とにかく見事なのがソーを演じたヘムズワースの肉体美。今作までほぼ無名のオーストラリア出身の新星ですが、筋肉をつけるために徹底的に鍛えて9キロも筋肉をつけたといいます。大したものですね。それからなんといっても名優アンソニー・ホプキンスの渋い演技は特筆ものです。さらに、オスカー女優ポートマンも、今作ではリラックスしたいい演技をしています。こういう娯楽作品は楽しそうですね。パンフレットによると、ホプキンスとポートマンは、やはりケネス・ブラナーが監督だからオファーを受けた、と動機を語っていますが、大物監督ならではのキャスティングが、見事に映画の格とスケールを上げています。
 それから、ソーの友人となる神々の一人に、日本から浅野忠信が参加。「モンゴル」での好演が注目されての抜擢のようですが、寡黙な役、ということで派手ではないのですが、存在感を示しています。やはり注目どころですね。もう一人私が気になったのが、戦の女神シフを演じたジェイミー・アレクサンダーという女優さん。この人がカッコよかったですね。これからぐっと伸びてくるかもしれない若手です。
 とても上品な印象を受ける映画でした。アメコミ、ということをあまり意識させない感じがしましたね。特に超能力を失い、無力な人間として苦悩する主人公の姿には感動を覚えました。2時間余が短く感じられました。いい作品だったと思います。

2011年7月04日(月)
 本日より9日まで、銀座で第42回日本出版美術家連盟展というのをやっており、うちの妻の玲子も作品を出展しております。オープニングパーティーは、本日の17:00〜。会場は <サロン・ド・G>中央区銀座6-4-6 9階 03-3571-5837 営業11:00〜19:00 (最終日は16:00まで)入場無料・・・というようなことになっております。お近くに御寄りの方はぜひどうぞ。
 ◆  ◆  ◆
 先日は、東京都済生会中央病院で検査をしましたが、なにしろ午前8時半に来い、というのは私にとっては、普通の人が深夜の1時、2時に来い、といわれるのと同じでありますので(つまり通常なら熟睡中の時間ということです)、とても自宅から行くだけの覚悟はできず、せめて直前まで休めるように近くのホテルにでも・・・と思ったところ、済生会病院の真ん前にザ・プリンスタワー東京というホテルがあることに気付きました。もう歩いて5分というところ。それで、まあせっかくだから、少しリゾート気分で、ということで、結局、妻も誘ってこのホテルに一泊しましたが、・・・これがいいホテルでしたね。こんなことで泊るにはちょっともったいない感じでしたが。マッサージまでしてもらいましたが、いやいい感じでした。
 翌朝の検査はといえば、まあエコー検査と、ランニングして心電図を取る検査なんでしたが、まあそれ自体は大したこともなく・・・。とはいえ、やはり私にはきついです。午前中に呼び出されるのは。帰りにはもう頭がしびれてきました。よほど検査のために身体に悪いことをしている気がします。

2011年6月30日(木)
 急に暑くなりましたね、ここ数日。そこで、日刊ゲンダイの連載「辻元よしふみ おしゃれウンチク堂」第7回が、7月2日(土)発売の7月4日付紙面(土日版で定価140円)に掲載される予定です。今回もクールビズシーズンの到来にちなみまして、「カジュアル(ズボン編) 昔は半ズボンが正装だった」というようなことで、夏のカジュアル衣料につきまして、チノパンやジーンズ、ショートパンツなどの歴史を紹介します。
 今後も、隔週土曜日に、男の服飾史がらみの記事を載せていくことになっております。どうぞよろしくお願い致します。


2011年6月25日(土)
 妻の玲子が会員で、私も賛助会員になっている日本出版美術家連盟(JPAL)が、このたび新たに公式サイトを立ち上げました。http://www.syuppanbi.com
 出版物のイラストレーターが参加する団体で、岩田専太郎とか小松崎茂とか、そうそうたる顔ぶれが在籍してきましたが、どうもこれまでネット上での展開が遅れていました。まあどちらかといって職人気質の画家さんが集まっている会で、あまりIT系のことには興味がない人が多いのでしょう。が、これでようやく、どういう会なのか、というのを看板として掲げられるようなサイトができたということであります。
 ぜひ皆様も一度、ご覧になって下さい。うちの妻・辻元玲子の紹介もありますので。またこのサイトにもありますが、7月4日(月)〜9日(土)銀座サロン・ド・ジーにて、第42回 日本出版美術家連盟展を開催します。玲子も作品を出品する予定です。
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 不整脈のほうですが、とりあえず悪いものではないと思うが、念のために精密な検査を、といわれて、東京都済生会中央病院に行って検査をすることになりました。朝の9時からやる、といわれまして・・・普通の方にとってはちょうどいい時間、だと思いますが、私のような昼夜逆転した仕事をしている者にはきわめて苦痛です。たとえば普通の生活をしている方が、深夜2時に病院に来て検査をしろ、といわれたら困ると思いますが、私にとってはそんな感じになります。
 病院が悪いのではなく、こういう私の仕事がいけないんですが。正直、うんざりしています。

2011年6月23日(木)
 いつもここをご覧の皆さんは、私がしばしば病気のことを書いているのを御存知かと思いますが、私が44歳で、妻が39歳という、普通ならまだどちらかといえば若い世代に分類されるというのは確かですが、どうも病気が多いな、という実感があるのです。
 じつは私、今回は会社の健康診断で引っ掛かり、心室性期外収縮、という不整脈があることが分かりました。今後の方針はこれから医師と相談します。
 私ども二人だけに限りましても、2009年3月に私が胆管結石と胆嚢炎で入院、手術をし、2010年には妻が緑内障発覚し、すでに部分失明していてこの部分は一生、治ることはなく、その他の部分も進行しないように抑えるだけ、という状態になりました。さらに同年秋には妻が子宮内膜増殖症を発見されました。これは進行すれば子宮がんとなり、摘出手術が必要になります。ですので定期的な子宮の検査(非常に苦痛だそうです)が欠かせなくなりました。
 そして2011年になり、3月に私が尿道結石、腎盂腎炎となりました。先月には妻が逆流性食道炎と診断され、治療を開始しています。そこへ、今回の不整脈ということになります。
 じつは我が家はけっこう病気の多い家だと思います。特に私の母親は、クモ膜下出血、胆石、心筋梗塞に副甲状腺腫瘍、とこれまでに4回も大がかりな手術を受けています。私は若いころに虫垂炎をやり、手術を受けたほかは30代まではそんなに目立った病気はなかったのですが(ただし高血圧の治療はずっと受けているし、すでに心臓で右脚ブロックも発症しています)ここにきてさらに立て続けに発症しています。
 まあ、もっとひどい病気が続く方も多いでしょうし、もっと若くして病気に悩む方も多いに違いありません。だから自分を特別視する気はないですが、しかし平均的なところからいうとかなり病気がち、という自覚はあります。

2011年6月17日(金)
 日刊ゲンダイの連載「辻元よしふみ おしゃれウンチク堂」第6回が、6月18日(土)発売の6月20日付紙面(土日版で定価140円)に掲載される予定です。今回のテーマは、今回もクールビズシーズンの到来にちなみまして、夏のカジュアル衣料につきまして、ポロシャツやTシャツ、アロハシャツなどの歴史を紹介しております。
 今後も、隔週土曜日に、男の服飾史がらみの記事を載せていくことになっております。どうぞよろしくお願い致します。

2011年6月16日(木)
 映画「X−MENファースト・ジェネレーション」を見てきました。なんだかんだと、いろいろ文句を言われながらもこのシリーズは続いていて、そして私も、そんなに思い入れがあるというわけでもないのに、結構、ほとんど全作を見ています。そんなわけで、この作品もチェックの対象になったのですが・・・これがなかなかどうして、いい作品でした。本作は、今までのX−MENシリーズの発端編にあたり、どういういきさつでX−MENが組織され、そしてあのような戦いの状況になっていったか、を解き明かす内容になっています。
 まず監督がマシュー・ヴォーン。つい最近、KICK ASSをヒットさせたばかりの若手で伸び盛りの監督です。そして主演がジェームズ・マカヴォイ。「ナルニア国物語」「ラストキング・オブ・スコットランド」そして「ウォンテッド」で印象的な演技を残してきたこちらも若手の伸び盛り。これまでの出演作では殴られたり迫害されたりと、どちらかといえばいじめられ役が多かった彼ですが、今回はX−MENのリーダーとなるチャールズ・エグゼビアを演じています。これの親友にして、後に生涯のライバルとなるマグニートー役に、「イングロリアス・バスターズ」でドイツ語堪能な英軍将校を演じたドイツ人俳優(ややこしいですね)マイケル・ファスベンダーが登場。これが、従来のシリーズで枯れた演技を見せてきたイアン・マッケランのマグニートーとは一味違い、非常にかっこよくてニヒルでアクティブな仕上がりになってるのが注目されます。さすがにヨーロッパの人は違うというのか、ファスベンダーは本作で、英独語はもちろん、フランス語やスペイン語まで操り奮戦しています。
 そして、マグニートーの人生を大きく変えた元ナチス幹部セバスチャン・ショウをベテラン・ケヴィン・ベーコンが嬉々として演じています。悪役というのは、俳優さんにとって本当に楽しそうですね。
 ほかに、「トロイ」などでの好演が記憶に残るローズ・バーンなどが出演していますけれど、なにしろ「ファースト・ジェネレーション」ですので、ものすごい有名俳優・大物というのは出ていません。
 お話は1944年のナチス強制収容所に始まります。特殊な能力があることを認められた少年マグニートーは、ナチス幹部シュミット(後のショウ)に強要されて金属を自在に操る能力を開花させます。そして時代は下り1960年代、特異な読心能力を持つミュータントのチャールズとマグニートーは、米ソの全面戦争を画策するショウに立ち向かうべく、争いに巻き込まれていきます。時まさにキューバ危機のさなか、彼らは核戦争を回避することができるのでしょうか・・・。
 人類とミュータントとの共存を唱えるチャールズと、人類を敵とみなし、少数派であるミュータントが結束して人類を倒そうと考えるマグニートーの思想の違いが、徐々にあらわになっていって、後のシリーズにつながっていく、というわけですが、マグニートーがそもそもユダヤ人であり、強制収容所の出身であることを明示して、彼がこのような思想に走っていく事情が描き出されているわけです。そして、気がついてみると、常軌を逸した選民思想といいますか、優れた新人類による支配を打ち出す・・・それは、仇敵である元ナチスのショウの思想そのものなのですが、まさに敵の考え方を受け継いでしまうわけですね。
 マシュー・ヴォーンらしいテイストで、話のテンポ、展開が非常に分かりやすく、ストレスを感じない2時間20分でした。いろいろな点で原作のコミックとは相違しているようですが、映画版の「エピソード1」として非常にうまくまとまっています。
 娯楽作品ですが、なかなか考えさせられるものがあり、味わいのある映画だったと思います。なお、本シリーズのアイコンでもある「あの人」がワンシーンですが特別出演しています。こちらも注目。


2011年6月10日(金)
 なんか猛暑の夏だと、6月でもむんむん暑いんですが、今年は今のところそうでもないですね。夜なんかまだけっこう薄ら寒かったりします。そして梅雨ですが、はて、これは空梅雨気味なんでしょうか? 出だしは早かったけれど、その後はあんまり降りませんね。沖縄なんかもう明けちゃったとか聞きましたけれど・・・。
 ◆  ◆  ◆
 近況ですけれど・・・まあ、なんかいろいろ面白くないですね。なんというか。なんか嫌になってきますね。まあ、そんなもんでしょうけれど。AKB48の総選挙、なんてのも、私みたいな芸能音痴でも知っているのだから大したものですけれど、投票総数100万票とか、首位が13万票とかいうのをすごいと思うか、といえば、たとえばアメリカン・アイドルなんて誰でも投票できるからだけれど、実に総数で1億票前後、1人当たりは何千万票ですからね。もう大統領選挙並み。コレに比べるとまあ、そんなにすごい規模にも思えませんが。
 ◆  ◆  ◆
 せめてあの人、辞めてくれないかなあ、と。そう思う人が何人かいますけれど、特にはっきり言えるのが菅直人って人ですね。辞める、と言ってしまった以上、さっさと辞めてくれないかなあ。目障りです。彼がいなくなれば物事が良くなるのか、という意見もありますがしかし雰囲気は良くなるんじゃないですか。会社や学校でも、担任や部長が一人変わるだけでガラリと空気が変わるってのはあることじゃないでしょうか。とにかくみんなから「あの人は器じゃない、無能」と思われている人は目障りですね。
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 声優の川上とも子さんが41歳で亡くなった、とのことですが、驚きました。私は主にラングリッサーとかグローランサーといったゲームのイメージが強かったですが、とにかくあまりにも若い。ご冥福をお祈りいたします。


2011年6月03日(金)
 日刊ゲンダイの連載「辻元よしふみ おしゃれウンチク堂」第5回が、6月4日(土)発売の6月6日付紙面(土日版で定価140円)に掲載される予定です。今回のテーマは、クールビズシーズンの到来にちなみまして、「ノーネクタイは色気がない?」というような題で、ネクタイの歴史などを紹介しております。
 今後も、隔週土曜日に、男の服飾史がらみの記事を載せていくことになっております。どうぞよろしくお願い致します。
 ◆  ◆  ◆
 政治の世界って・・・バカに無能に無責任、そしてペテン師。つまらない人たちですね。


2011年6月01日(水)
 このほど刊行された滝沢滋氏の著書『大人の男の服装術』(PHP研究所、1300円、ISBN978-4-569-79677-2)を拝読しました。滝沢氏は、いうまでもなくサローネ・オンダータなどで知られるスタイル・クリエーションズ社の経営者で、日本を代表するモデリスト、紳士服を知り尽くした方です。その滝沢さんが本を出される、と初めて聞いたのは昨年のことだったかと思いますが、それは素晴らしい、と初めから思っておりました。というのも、紳士のクロージングについて、理論的に語れるとしたら滝沢さんを置いてほかにはない、と以前から思っていたからです。
 いろいろと、世の中には着こなし術とかおしゃれ術、という題名の本が出ておりますが、これまではなんといっても故・落合正勝先生の著書がスタンダードで、それ以外はほとんどが亜流とか焼き直し、だったと思います。しかし、ここに新たな「服装バイブル」が登場した、と申し上げたいと思います。
 なんといっても類書と違う点は、歴史的な経緯、変遷を踏まえた深い理解に基づき、紳士服のディテールや着こなしの一つ一つに対し、明確な裏付け、理由を示して説いている、という点です。一応、軍服の歴史を中心に、西欧服装史もかじった自分としましては、第2章の歴史的解説は読み応えあるところで、1660年代の服装改革、そして18世紀末のフランス革命の二つの転機からいかに紳士服が変化したか概観するあたりの的確な流れは、ぜひ歴史に興味ある人には読んでいただきたいところです。以上の二つと、第二次世界大戦が確かに紳士服を大きく変化させた契機だからです。
 第3章の身体にあったフィッティングも興味深いところで、第七頸椎の骨を基準に服の設計をするのだとか。ちょうど今、滝沢さんに服を作ってもらっていますが、つまりこんなことをしているのか、なるほど、と思うところが多々ありました。
 第4章のフォーマルウエアの着こなし術も、ここまで詳細な解説は他にないのじゃないでしょうか。
 日本人はメンズ・クロージングについてなにかと表層的な理解しかできていないのではないか、という視点が常に貫かれており、そこから導かれる数々の見識には、納得できるものが多々ありました。たとえば「イタリアのローマやナポリあたりでは、くるぶしが出るくらいにものすごく短いパンツをはいている人たちがいます。でも、その表層だけをとらえて日本人が真似をするのは危険です。なぜならイタリア人でも、上下セットのスーツになれば、きちんと長さのあるパンツをはくからです」といった具合です。なにかと「イタリアの男たちはみんな短丈パンツ。長いのは時代遅れ」などとあおるファッション誌もあるようですけれど、そういう一面的な流行としてとらえることを戒めるような記述です。
 その他、220ページと決して大冊ではないのですが、内容は非常に濃密であり、滝沢さん自身の手による多くのイラストとも相まって、非常に充実感があります。これだけの内容をまとまるのに企画段階から3年を要したと聞いておりますが、確かにそれだけの労作だと思います。
 ファッション、クロージングに興味ある人、歴史に興味がある人には必読の一冊と思います。僭越ですが私からもお薦めいたします。
 

2011年5月31日(火)
 こんな記事を見かけました。「東日本大震災の影響で、市内の4分の3を占める埋め立て地のほぼ全域が液状化した千葉県浦安市は、1メートル以上浮き上がった耐震貯水槽のマンホールを改修せず保存する検討を始めた。・・・保存を検討しているのは高洲中央公園(同市高洲)駐車場地下の耐震貯水槽につながるマンホール」(毎日新聞)・・・ということだそうですが、この耐震貯水槽ってのが、ちょっと話題になった代物です。
 同じ記事には「貯水槽は96年に地震や災害などの緊急時の飲料水確保のため同市が約1億1700万円をかけ建設したが、震災時の液状化で水をくみ上げることができなくなり、水道配管破損による断水に苦しむ市民に水を全く供給できなかった」とありまして、要するに地震対策としてわざわざ巨費を投じて設置したのに、肝心の地震では全く役立たずで終わった、というまさに画餅そのものだったわけです。
 結局、机上のプランなんて何の役にも立たないものですね。
 ◆  ◆  ◆
 消費税を上げる、ということを本格的に政府、というか菅直人さんが言い出しているようですけれど、今回の震災で・・・皆様のお勤めの会社、どうでしょうか? まあ私どもの方もご多分に漏れず、というところです。こんな状況で消費税増税ですか。
 もう、誰もなにも買わなくなるでしょうね。そして日本はおしまい、というところでしょうかね。


2011年5月26日(木)
 「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉」を見てまいりましたが・・・パンフレットを買おうとしたら、なにか支障があって回収になってしまい、改訂版を今後、出すとのことでした。なんだったのでしょうか? 
 そういうわけなので、パンフがないため、詳細なことはあまり分かりませんけれど、見てのストレートな感想としては、さすがに娯楽映画の王道、まあ安心して見ていられるエンターテインメントでしたね。
 オーランド・ブルームとキーラ・ナイトレイは卒業し、新たにジャック・スパローの元恋人アンジェリカとしてペネロペ・クルスが加入、それから今作にもローリング・ストーンズのキース・リチャーズが特別出演しております。
 でまあ、お話としましては、伝説の生命の泉・・・そこに至った者には、永遠の命が約束されるというのですが(ところが実際に行ってみると、少し話が違ったりします)、それを目指して、スペイン軍、英国海軍、そして伝説の大海賊・黒ひげの一行が三つ巴のドタバタを繰り広げる、と。ジャック・スパローは行きがかり上、黒ひげとアンジェリカの船に乗り込んで、生命の泉を目指しますが・・・というようなことです。
 徹頭徹尾、娯楽作品ですので難しいこともなく楽しめますが、前作の第3作、「ワールズ・エンド」があまりにスケールが大きく、テーマ的にも重たい作品でしたので、ああいう重厚な作品を期待すると肩透かし、かもしれません。一応、旧3部作はリセットした形ですので、第一作目の軽快なエンターテインメントに戻った、と思った方が正解のような気がします。
 ただそれにしても、ストーリー的には、旧三部作ではもっとどんでん返し、あっと驚くような展開が随所にあったように思いますが、今作はよくいえば分かりやすい、悪く言えばストレートで単純、といえなくもありません。あまりひねりがない。そのへん、ちょっとテイストが変わったかな、という感じはあります。なんでも、御大ジェリー・ブラッカイマーが今回も配給にはかかわっているようですが、いままでのような製作総指揮という関与はしていないとも聞きますので、そのあたりの影響かな、と思われます。
 そういうことで、特に私は黒ひげとアンジェリカの父娘の描き方、特にペネロペ・クルスのような大物を使っているのですから、彼女のバックストーリーにもっとなにかあるのか、と期待してしまいましたが、案外にそのへんはあっさりしているな、と思いました。旧作ならもうひとひねり、ふたひねりあったのじゃないかな、と。
 見ていて印象に残ったのは、脇役であるヘクター・バルボッサです。今回は英海軍大佐に成り上がっての登場ですが、これを演じるジェフリー・ラッシュの存在感が見事。ひょっとしてジャック・スパローを食ってしまっているかもしれません。「英国王のスピーチ」でも遺憾なくあくの強さを発揮していた彼ですが、さすがにオスカー男優、今作でいちばん見せ場の多かったのは彼のような気がします。
 とにかく展開が早く、娯楽作品としてはお手本のような一作で、肩のこらない一本を求める向きには大お薦め、でしょう。
 ◆  ◆  ◆
 アメリカン・アイドル・シーズン10で、スコッティ・マクレアリーが優勝したようですね。とにかく17歳とは思えない安定した大物感があり、行くところまで行きそうな感じはしておりました。とはいえ、本当に優勝まで行くとは立派、なにせ高校生ですからね、まだ。きっとアメリカのカントリー界をしょってたつ歌手になることでしょう。2位のローレン・アライナもやはり17歳。こちらもきっとデビューするでしょうが、何しろ若いし、自信もつくだろうし、1年もしたらものすごくうまくなっていそうですね。ちなみに、美貌と歌唱力で決勝候補と目されていたのに、9位で意外の落選をして全米を仰天させたピア・トスカーノはさっそくデビューが決定し、3位のヘイリー・ラインハルト(私はこの人を応援していました。ハスキーボイスがいまどきじゃなくて、60、70年代のブルースやソウルをやると抜群)も、ジミー・アイオヴィンが契約に乗り出しているそうです・・・番組中でジミーがヘイリーにやたら厳しかったのも、それだけほれ込んでいた、ということみたいですね。


2011年5月25日(水)
 近頃、妻の玲子が懸命にピアノの練習をやっております。なんでまた、といいますと、日本出版美術家連盟という会の総会が近くあるのですが、その懇親会で、演奏をするように頼まれた、ということでして。そもそも音大卒なわけですが、その後はすっかり音楽からは遠ざかり、画業で行く、と決めていたもので、ここにきて急に演奏してくれ、という依頼はかなり戸惑った、ということなんですね。実際、肝心のピアノもとっくに手離してしまって、やむをえず義母のもとにあるピアノで練習しております。本人いわく「もうすっかり忘れているし、絵も描かなきゃいけないし、困った」ということだそうです。がまあ、もともとは随分、難しい曲を弾いていたわけですから、たまには思いだすのもいいのじゃないかな、と思って見ておりますけれど。
 そういう私自身も、ここ数年はまったくギターから遠ざかってしまっています。ギターもベースも、カバーに入れて押し入れに突っ込んでしまいました。まあなんとなくきっかけを失うとそんなものですね。

2011年5月20日(金)
 日刊ゲンダイの連載「辻元よしふみ おしゃれウンチク堂」第4回が、5月21日(土)発売の5月23日付紙面(土日版で定価140円)に掲載される予定でございまして、今回のテーマは、ゴルフシーズンにちなみまして、優勝者に贈られるブレザーを取りあげ、「ブレザーは会員証だった」というような題でブレザーの歴史などを紹介しております。
 今後もしばらく、隔週土曜日に、男の服飾史がらみの記事を載せていくことになっております。よろしくお願い致します。
 ◆  ◆  ◆
 アメリカン・アイドル・シーズン10のトップ2が、ローレンとスコッティの17歳の2人に決まったようですね。まあ、フレッシュな才能に支持が集まった、ということでしょうし、またこの2人が、アメリカ人好みのキャラ、という感じなのも頷けるわけですが・・・特にカントリー一筋のスコッティには根強いファンが付いていそう。
 しかし、正直な感想としては、この2人が実力的にトップ2、というのはあんまり納得できませんね。本当のところ。ローレンはいつも安全運転で物足りない、スコッティもいつもカントリーかロカビリーの、やはり安定志向。ほかの候補者達の方がスケールが大きかったような気がするのですが・・・ま、これはあくまで人気投票ですから。

2011年5月17日(火)
「車椅子の物理学者」として知られる英国の物理学者スティーブン・ホーキング博士(69)は、天国とは闇を恐れる人のおとぎ話にすぎないとし、死後の世界があるとの考えを否定した。16日付の英紙ガーディアンに掲載されたインタビューで述べた。(ロイター)・・・という記事を見かけました。
 なるほど、と思いますが、しかしこのニュースはそんなに意味があるのでしょうか。ホーキング博士が、死後の世界がないということを科学的に突きとめた、というのなら大ニュースなんです。でも、個人的な思いを語っただけなら、なんでもありません、我々がそのへんでいい加減に話している会話と同様のレベルでしょう。というのも、ホーキング博士といえども、しょせん「頭がいいだけの凡人」でして、別に特殊な能力に恵まれているわけでも、特殊な体験をしたわけでもないわけですから。
 「語り得ないことには沈黙するしかない」とヴィトゲンシュタインは言ったと思いますが、こちらの方が正しい態度と思いますね。死後の世界があるかないかは、死んだ人間だけに分かる特権だと思います。


2011年5月12日(木)
 もう梅雨になったのか、と思わせるような雨の一日でしたけれど、こう毎日、気温が上がったり下がったりするときついですね。難しい時期です。
 そんな中、私は銀座のサローネ・オンダータに伺いました。滝沢滋氏による完全フルオーダー・スーツの仮縫い二回目、というわけです。
 滝沢滋さんといえば、日本を代表するモデリストであり、タキザワシゲル・モデルのスーツはこのほどいよいよ大阪にも進出、従来からの海外進出も合わせて、同氏は今や日本中、世界中を駆け巡って八面六臂の大活躍中です。その御多忙のうえにも御多忙な氏が、不肖・辻元のためだけに貴重な時間を割いて製作してくださっているわけで・・・本当に光栄でもあり、また大変なことをお願いしてしまったとも思っていたりします。
 さてそれで、生地はドラッパーズのフランネル、超ド級のグレーのチョークストライプと決まりました。デザインは基本的にダブル、という方向で・・・まあ、細かいことはまた後日に、としておきましょう。
 それにしましても、私は他者の仮縫いも経験したことがありますけれど、普通は、採寸した割にはあまり身体に合わないだぼだぼの仮縫いを着せられて、しわをつまんで修正し、の繰り返しをやって、それを一度か二度やって仕上げへ、という感じかと思います。ところが滝沢さんの仮縫いは全然、違うんですね。もう、前回の一回目の仮縫いからして、すでにきわめて完成度が高いものが出来ていたのにびっくりしました。今回はますます精度が上がって、もう摘まんだり伸ばしたりという感じではなく、もはや計算通り、という雰囲気。当初から滝沢氏の緻密な計算通りにびしゃっ、と決まってきている感じです。
 でありながら、決して妥協することなく、さらに三度目の仮縫いをやりたい、あるいは四回目もやるかも、と仰るのです。やはり御本人として納得のいくレベルはあくまでも高いところにあるのでしょう。どこまですごいことになるのか、と私はもう自分の服なのですが、自分の拙い理解力では追いつけない、とてつもないものになるのじゃないか、と今から圧倒されている始末であります。
 滝沢滋さんの著書「大人の男の服装術」(PHP、1365円 税込)も、5月28日に発刊されます。同氏のクロージングの理念があますところなく語られているに違いありません。こちらも必読ですね。
 さらに・・・滝沢社長の秘蔵ッ子である柳下望都さんの、なんといまどきありえない完全100%手縫いシャツ、Takizawa Shigeru Hand Made Dress Shirts By Motoがスタートしておりますけれど、こちらも合わせて注文してきました。これもサンプルを見せてもらいましたが、とんでもない技術力を惜しげもなく披露している作品・・・もう作品と言っていいでしょう。普通のペースで月産1着のみ、ということだそうですが、それも当然です。
 なんというのか、いずれも工業的な製品と違う、人の手による工芸品的な作業のポテンシャルがどこまであるのか、ということを考えさせられるものに仕上がりそうです・・・。

2011年5月08日(日)
 今日あたりはちょっと夏めいて来ましたね。なんでも岐阜の多治見ではもう30度近いとかいうのですが・・・大丈夫でしょうか、中部地方も浜岡原発が止まれば、場合によっては計画停電もあり得る、などと言い出していて、これでは東電管内と同じ状況、もしこの夏が猛暑だったら、と思うとぞっとしますね。
 ◆  ◆  ◆
 さてそれで、近況を申しますと、私は日刊ゲンダイの連載も順調に進んで、次回はまだはっきりしませんが、予定では「ブレザー」について扱うのではないか、と。ただ、まだはっきりはさせていません。また病状の方ですけれど、おかげさまで、この2週間は発作が出ておりません。このままなんとなく終わってくれればいいな、と思っております。
 一方、妻の玲子の方ですが、けっこういろいろ体調を崩したりしているのですが、今は一応、「軍服の歴史 5000年」の大詰めの作業をやっておりまして、今はドイツ海軍の制服を描いている模様です。ドイツものは我々もある程度、見慣れているし、資料も多いのでやりやすいのですが、しかしまたファンも多いため、手が抜けません。実際、戦史に詳しい方など、まず本を手にとってドイツ軍関係の絵を見て、だいたいその著者なり画家がどの程度、軍事一般に基礎知識を持っているかの指標とすることが多いように思います。実際、私自身もそういうことがあります、「あ、この人、親衛隊と国防軍の区別も付いていないな、じゃあきっと、素人だな」という具合です。そんなわけで、細かいディテール、勲章や徽章や階級章、一つも手が抜けないので時間が掛かっております・・・。
 ◆  ◆  ◆
 その玲子ですが、先日、思い立って人間ドックを受けることにしました。イラストレーターということはどの組織にも無所属ですので(画家の団体には入っていますけど)、健康診断も定期的に受ける機会がないのですね。で、たまたま受診しようと思っていたら、私の会社の健保組合から、家族向けの人間ドック補助についてお知らせが来たので、ちょうど幸いと言うことで受けたわけですが・・・。
 なんといっても、人間ドックの最大の関門は胃カメラじゃないでしょうか? どなたもそう仰ると思います。私も胆石の手術の前に、二回にわたって内視鏡を突っ込まれて、非常に苦しみました。
 で、今回の受診病院には、口からじゃなくて、鼻の穴からカメラを挿入する「経鼻胃カメラ」があるため、玲子はこの鼻からのものを選択しました。こちらの方が楽だ、という意見も多いわけですが、実際、やってみないと分かりませんので。とはいえ、はっきりいってどんなモノか分からず、けっこう当日はおっかなびっくりで赴いたのですが・・・。
 結論から言うと、本人のいうには、まず白い液体をのみ、両方の鼻の穴に麻酔を利きやすくする薬をスプレーし、今回使用することにした左穴にゲル状の麻酔薬を注入しましたが、これの刺激がきつかったそうです。喉に麻酔薬が流れてきて苦しく、嘔吐しかけたとか。それから胃カメラと同じ太さの管を穴に入れて試し、行けそう、ということで胃の動きを押さえる筋肉注射をして、喉に麻酔薬をスプレーし、落ち着いた後、カメラを鼻に挿入したのですが(今回は左の穴を使用)、喉を通るときはまったく苦痛はなく、先生の腕も良かったのか楽だった、とのことです。ただ、挿入後は、一時的に「げーッ」となった状態がいくらかあったようです、それにしても、思ったほどの苦痛も気持ち悪さもなく、苦しいなりになんとか耐えられるものだった、ということです。少なくとも、口からよりは楽であろう、というのが結論だそうであります。まあ要するに、経鼻胃カメラ、お薦め、だそうです。
 私はもう、金輪際、いやですけれどね、というか、もうやるなら点滴で気絶してからでないと口だろうが鼻だろうが無理ですけどね・・・。


2011年5月06日(金)
 なんだか結構、肌寒いように思うんですが、このところ。油断すると風邪ひきそうです。夏場はどうなるやら、ですが・・・。私は夏って季節が昔から大嫌いです。夏が書き入れ時、というご商売の方も多いでしょうが、私個人はもう、夏なんて金輪際なければいい、と思う方です。節電のやかましい昨今、そういう意見に近づいてくる方も多いかもしれませんが・・・。
 ところで、ユッケ怖いですね。これも私個人の意見ですが、まあ牛肉はむやみに生で食べない方がいいのでは、とそもそも思っております。というか、私は今回の事件以前から、まず頼みませんね、ユッケ。リスクを考えますと、無理に食べないでもいいのでは、とも・・・。
 ◆  ◆  ◆
 日刊ゲンダイの連載「辻元よしふみ おしゃれウンチク堂」第3回が、5月7日(土)発売の5月9日付紙面(土日版で定価140円)に掲載される予定です。今回のテーマは「水玉ネクタイ好きのベルルスコーニ首相は意外に保守的?」ということで、なにかとお騒がせなイタリアのベルルスコーニ首相のファッションセンス、特にネクタイの好みについて取り上げております。今後もしばらく、隔週土曜日に、男の服飾史がらみの記事を載せていくことになっております。よろしくお願い致します。

2011年5月02日(月)
 5月になりまして、政府は早々とクールビズとか節電ビスといっておりますが、まだ肌寒いもんだから閣僚もあえてやっていない人多数。枝野長官曰く「大事なのは節電であって、服装を強制することではない」とのことで、それは正しい認識だと思います。大事なのは冷房のスイッチを入れないことですから。服装なんて本人の勝手、自己判断、自由であってしかるべきでしょうよ。どうしても着たければ、真夏に毛皮のコートを着たって本人がそれでよければかまわない。寒いと思ったらそのような服装、暑いと思ったらまたそのような服装と、子供じゃないんだから自分で判断して、そういうことだと思います。
 それにしてもノータイ姿の数人の閣僚のカッコ悪いこと。当の枝野さんはポケットチーフを挿してそれなりに工夫もしていたけれど、やはり冬もののダークスーツで白ワイシャツ、アンタイドというのはよろしくない。この点では自民党の人たちの方が工夫していたように思いますが。やはりアンタイドのときは、シャツも色つきとかクレリックにして、ジャケットも少しカラフルな夏物にしたほうがいい。シャツの開け方も大事で、イタリア人などどれだけセクシーに見えるか血道をあげるもんです。
 私は5、6月は単に夏物にして、ニットタイなど締めるつもりで、7月に入ったらタイをやめてストールなんかに、そして7月後半から8月の酷暑期ともなったら・・・そうですねえ、今年はアロハシャツでも着てみようか、とひそかに思っております。ポロシャツというのは個人的にあまり好かない(鹿の子地というのがどうも好かない)もんですから。
 ◆  ◆  ◆
 アメリカン・アイドルのシーズン10というのを最近、見ております。アメリカのFOXテレビが放映している、素人の歌手候補者の勝ち抜きオーディション番組ですけど、いよいよ大詰めといいますか、候補者も上位の数名に絞られてきておりますので。
 先日は、候補者の中でも最もロック色の強いジェームズ・ダービンのサポートとして、あのオジー・オズボーン・バンドでの活躍で知られるザック・ワイルドが登場。びっくりしましたね。あんな大物がまだデビューしていない歌手候補者の助っ人で現れるなんて。
 それにしてもアメリカの音楽文化の奥深さはすごいですね。素人といってもとんでもない実力者ばかりで、上位10人ぐらいはいつでもデビューできそうな人ばかりです。実際にこの番組からグラミー賞歌手が何人も輩出しているそうです。翻って日本の音楽の消沈ぶり。それに仮にこんな番組をやっても、日本でこういうレベルが維持できるかは正直、疑問ではあります。まあ、今の日本って、なんの分野でもぜんぜん将来性も夢もないんですが。

2011年4月30日(土)
 浦安市の住宅地の人気が下落、なんて記事をネット上で見かけます。まあ、私の住んでいるところは元町(鎌倉時代から集落のある古い土地で、埋め立て地でないところ)ですので元々、バブリーな話には関係ないのですが、新町地区のほうは大変でしょうね。
 その浦安で、先日から、震災以来ずっと営業停止していた舞浜ユーラシアというスパ施設が営業再開しまして、週に一度はここに通っていた私としては喜んでおります。やはり下水の復旧がなかなか進まなくて再開できなかったようですが、・・・先日はここの駐車場で妙にオーラのある車を発見、なんだろうかとよく見れば車体にランボルギーニと書いてある。こんな車でここに乗り付けるの? と思いましたが、まあいろいろな人がいらっしゃいますから。
 ◆  ◆  ◆
 尿路結石関係で、お世話になった薬品が三つありました。まずひとつは鎮痛剤のボルタレンサポ。激痛が来たらこれをただちに肛門に挿入します(つまり座薬)。一日に二回以上は使えない劇薬だが、効果甚大。この尿管結石でも、また胆石の発作でも、痛みを抑えるほど強力です。次にウロカルン。飲み薬で一日に三回、2錠ずつ服用。これは結石を溶かす作用があります。それからコスパノン。これも一日三回、それぞれ2錠服用で、結石を押し出す作用と尿管を広げる作用、鎮静作用などがあるようです。
 この3種類がいわば「結石の三種の神器」らしいです。痛くなったらボルタレンサポで抑えて、ほかは飲み薬に頼る。そして自然に石が出るのを待つ。基本はこれしかない。しかし石が出る、ということがなかった、というか分からなかった、という人も多く、なんとなく終わってしまうケースも多いようですね。1週間で終わる人もいれば、半年以上かかる人もあり、痛みがずっと続く人もいれば、すぐになくなる人もいる。私の場合、1週間で激痛がなくなったのはラッキーな方だったようです。以上は、今後の同病の方のためにご参考までに書いておきます(他人のブログってのは本当に病気のときに参考になりますから)。
 ◆  ◆  ◆
 今日あたりから私は夏服に切り替えました。まだ風が肌寒いんですけどね。しかし電車が節電といって蒸し暑いでしょう? だからもうリネンの夏のジャケットなんかにしました。今日は緑のハット、緑のメガネ、緑ストライプのシャツに緑のスカーフ、緑のカーゴパンツに緑の靴下、緑色のブレスレット・・・と緑ずくめ。一人で初夏の雰囲気になっておりますけれど。
 あとは緑の靴があれば完成だがなあ・・・と思っていたりします。

2011年4月28日(木)
 さて、尿管結石(尿路結石)の発作が起きて2週間がたちました。お陰さまで、先週末からは突発的な激痛、発作は出ておりません。おそらく石は尿管を通過したのではないか、と思います。が、排泄できたという確証はないため、治ったとはいえないのが面倒です。やはり人によっては数カ月とか半年とか、もっとかかることもあるそうですので、なんともいえないのが現状です。聞くところでは、男性の7人に1人ぐらいは経験する、ということで実は珍しくもないことのようです。
 それにしても、発作はかなりの苦痛。とんでもないですね。そして、もっとも有効な対策はとにかく水分を取ること。1日に2リットルは取るように、ということのようですが、なかなか意識すると大変な量です。お酒じゃ駄目なんですから。
 ◆  ◆  ◆
 日刊ゲンダイの連載、「辻元よしふみ おしゃれウンチク堂」3回目は5月7日発行号に掲載の予定ですが、おそらくネクタイのネタになると思います。次回はゴールデンウイーク進行のため大幅に前倒しして、今週内に入稿の予定です。

2011年4月22日(金)
 予告でございます。日刊ゲンダイの連載「辻元よしふみ おしゃれウンチク堂」第2回が、4月23日(土)発売の4月25日付紙面(土日版で定価140円)に掲載される予定です。今回のテーマは「スーツは軍服だった?」ということで、拙著『スーツ=軍服!?』(彩流社)にも取り上げたスーツ・ファッションの起源に触れております。
 しばらく、隔週土曜日に、男の服飾史がらみの記事を載せていくことになっております。よろしくお願い致します。

2011年4月21日(木)
昨日、もう大丈夫かな、と書いたばかりでしたが、20日はまた発作が来ました。そんなわけでしばらくは鎮痛剤を手離せないみたいです・・・。

2011年4月20日(水)
 その後、尿路結石の方は、なんとか激しい発作は出ないようになりました。これで大丈夫かな、と思っております。まあ、聞くところでは完治まで1月やそこらかかるのは当たり前のようですので、私もすっきりと完全に治った、と言えないのがなんですが。
 今回もいろいろな方から、お見舞いの言葉をいただきました。厚く御礼申し上げます。
 また、妻の玲子にも迷惑をかけてしまいました。絵の仕事が溜まっている状況なのに申し訳ないと思っております・・・、接骨院や病院への問い合わせ、会社への連絡、深夜やそのあとの病院での検査など、すべてにつきあってくれまして、ここ数日間、絵筆を止めてしまったかな、と思っております。
 ともかく、急な激痛はもう襲ってこないだろう、というか襲わないでほしい、と思っております・・・。
 ◆  ◆  ◆
 スタイル・クリエーションズ社長・滝沢滋さんの著書「大人の男の服装術」(PHP、1365円 税込)が、5月24日に発刊されるそうです。直営のsalone Ondata サローネオンダータとsalon de vaguelette サロン・ド・バーグレーでも販売されます。日本が誇るモデリストで理論家である滝沢さんの著書、どんな内容なのでしょうか。私もぜひ読んでみたいですね。
 そして私は、こんなすごい方に私だけのスーツをフルオーダーで頼んでいるわけです。こちらも本当に楽しみにしております。 

2011年4月17日(日)
 前回は余裕がない中、走り書きしましたが、今は少し調子がいいのでもう少し詳しく書きますが・・・。
 先日の14日、銀座のサローネ・オンダータさんにうかがったのですが・・・これも一つ御報告しておくと、滝沢滋さんの手になるフルオーダー・スーツの仮縫いがいよいよ始まったのですね。これについての詳細はまた後日。で、このときすでにちょっと腰に違和感があったのですが、まあちょっと腰をひねったのかな、と。「今日はちょっと口が重いですね」と林店長に指摘されましたが、それはやっぱり、ちょっと気になっていたのですね。
 で、その後に帰宅しまして、なんかまだ腰に違和感があるな、とは思っていたのです。それで近所の接骨院でも行ってみるか、と予約したんですが、夜の8時ごろになってちょっと痛い、なんてものじゃない激痛になりまして。もういてもたってもいられず、七転八倒して脂汗が流れる状態です。で、接骨院に行ったところ、「これは腎臓に炎症がありますね」と言われまして。
 深夜になっていよいよ耐えがたく、これはいかん、ということで近所の病院の深夜外来に駆け込みました。CT検査や血液検査の結果は、尿管結石と腎盂腎炎、という病名。2年前に胆石をやった時に、腎臓に石があるのは分かっていました。それが今回、動き出したということのようです。
 で、痛み止めの鎮痛薬をもらい、水分を取って排尿に努めるように言われまして。翌日にもう一度、病院に行ってレントゲンを撮ってもらいましたが、結論は同じ。
 しかし、それから以後も、急激に激痛が襲ってきて、鎮痛薬でごまかしながらなんとか耐えております。ちゃんと石は出るのでしょうか?
 というような具合です。もういつまたあの激痛が来るか、びくびくしております。

2011年4月15日(金)
 困った御報告がありまして・・・昨日、妙に腰が痛いな、と思って、あまりの痛さに病院に行きましたところ、尿管結石、腎盂炎と診断されまして。なんか病気が多いな、自分、と思っております・・・。

2011年4月09日(土)
 ということで、先日もお知らせしました日刊ゲンダイの新連載「辻元よしふみ おしゃれウンチク堂」の第1回が無事に、4月9日発売の4月11日付紙面(土日版で定価140円)の25ページに掲載されました。今回のテーマは「菅首相の防災服は1着3万円ナリ」ということで、内閣府のあの水色の防災服について取り上げています。
 これからもしばらく、隔週土曜日にこのぐらいの分量で、男の服飾史がらみの記事を載せていくことになっております。よろしくお願い致します。

2011年4月06日(水)
 そろそろ大震災から1か月が近づいてきております。ここにきて、いわゆる「自粛」ムードをそろそろ切り上げては、と言う声も出てきました。特に、岩手県の蔵元さんが「花見は自粛しないで、東北のお酒を飲んで欲しい。自粛されるより、花見をしてもらった方がこちらとしては助かる」とユーチューブに投稿したことは、かなり反響を呼んでいるようです。
 なにかこう、戦時下と誤解しているような人もいらっしゃるのかもしれませんが、戦争中はいろいろ節約し、生活を切りつめることで、敵国と戦うための兵器などを生産する、というのがあったわけです。しかし現状は、別に地震や津波と戦争をしているわけではなく、むしろ復興していかなければならないわけで、生活程度を切りつめて経済を縮小させればさせるほど、結果として被災地の復興も遅れる、というのが、正しい認識だと思います。そろそろ、なんでも自粛というのはやめていくべきかな、と私も思うところであります。
 残る問題は節電、ということで、まあ結局これがあるから、首都圏の消費が盛り上がらないのは致し方ないわけですが、関西や九州の方など、本当にもし「東の方にお付き合いしないと悪いから」といった心情的な自粛モードなら、そろそろおやめになってはいかがか、と思っております。まして、自ずから心が楽しまないための自粛ならよいですが、他人に対して「そんなのは不謹慎」などと圧力をかける他粛のたぐいは、雰囲気がますます暗くなるばかりではないか、と思います。
 ◆  ◆  ◆
 さてところで、先日に日刊ゲンダイさんから取材を受けて、思いがけず記事になったことは書きましたが、それで懇意になった編集部の方から、これも思いがけないお申し出があって、この4月9日付の同紙に、ちょっとした私のコーナーが設けられる運びとなりました。まあ、スタート前なので、詳細は申しませんが、一応、今のところのタイトルは「辻元よしふみのおしゃれウンチク堂」というようなものになりそうです(もちろん編集部さんが付けたタイトルですよ)。
 まあ、今の状況ではどのメディアもいろいろ流動的なので、9日になってみないと無事にスタートできるかどうか分かりませんが・・・一応、隔週土曜日付でしばらく、やる予定でおりますので、駅の売店などでご覧になったらよろしくお願い致します。
 

2011年4月04日(月)
 孫正義さんが、個人として100億円を震災義捐金に出す、というのには驚きましたですね。もちろん義捐金を金額の多寡だけで判断できるものじゃありませんし、単にお金を出せばいい、という話でもないわけでしょうが、しかしお金を持っているからと言って、出さない人は出さないわけですから。大したものです。というか、もし自分が資産家だったとしてこういう行動に移せるだろうか、と思ってしまいますね。やはり行動に移す人は偉いです。
 ◆  ◆  ◆
 今が我慢の時、というのはその通りだし、今までの生活を見直す好機、というのもその通りだと思います。しかし、ファシストのように国民を統制しよう、というような動きは気に入りません。民主国家らしく、国民が自発的に協力し団結するのはよろしい、しかし権力者が強制してあれこれと統制しようというのは、私は好きません。ナチス時代の歴史を少しはかじった自分なのでますますそう思います。非常時となると、ついついファシズム的な全体国家の誘惑にかられるタイプの古い政治家が出てくるものです・・・誰とは言いませんが、そういう人物は危険だと思います。
 ◆  ◆  ◆
 私の住む千葉県・浦安市がまたいろいろ難しいことになってきました。県議選が告示されて統一地方選の真っ最中なのですが、浦安市の松崎市長は投票を拒否しております。復旧作業のただなかで、とても市役所の人員を選挙などに割く余裕はない、投票所も安全が確保できないところだらけである、市民もはっきり言って選挙などというムードでない、というのが理由のようですが、まあ実際、被災地域はその通りだと思います。
 どうなるのでしょうか。なかなか難しい問題です。

2011年3月31日(木)
 震災で、まずは人命を考える、これは当然のことです。しかしながら、地震と津波によって被災した動物、というものもいるわけです。徐々に人々には救助、援助の手が届くようになった段階で、被災動物のことも考慮する動きが出てきておりまして。
 埼玉県のときがわ村に「ときがわホースケアガーデン」という施設があります。ここはもともと、故障したり引退した元競走馬などの老後のケアをする、日本でも数少ない施設なのですが、今回は震災被災場、つまり地震と津波により牧場が被災、持ち主が避難を余儀なくされる中、行き場もなく困っていた馬を受け入れることになったそうです。
 同ガーデンの「星ノ雷電王の★降る村の日記」というブログに、その詳細が記されております。
http://blog.livedoor.jp/horse_care2/?blog_id=1649157
 相馬からやってきた馬はコテツと命名されて元気にしているようです。計画停電中の漆黒の闇の中の輸送は大変だった模様ですが・・・ともかく、このように被災馬の疎開、ということも行われているのですね。

2011年3月30日(水)
 震災以来、当然ながら地震報道一色だった私の会社も、少しずつ、通常の紙面に戻りつつあります・・・もっとも、それでも地震関連の記事内容になりがちですが。もっともっと大変な人々がたくさんいることを前提の上で申しますが、しかし、私どもも相応に大変ではありました。
 して、焦点は原発の方になってきておりますが、どうなるのでしょうか。いつまでかかるのでしょうか。福島県はどうなるのでしょうか。難しすぎる話で、これ以上、何も申せません。
 ◆  ◆  ◆
 私の住んでいる浦安市も、かなり復旧作業は進んでおりますが、はっきりいって本当に元通りになるには何年もかかるというのが実情なようです、特に下水については。応急処置が進んでいるとはいえ、いまだに断水、断ガス、断下水の地域があります。被災地域は先日、ようやく計画停電地域から外されました(私の住んでいる地区は、被害がほとんどなかったために、今後とも計画停電をします)。
 ここにきて、浦安市民として気になることの一つは、東京ディスニーランドです。ずっと休園しておりますが、しかしずっとあのままとはいかないわけで、とはいえ、この遊園地だけで実に50万キロ・ワット時からの電力を使うといいますから(問題になった東京ドームですら4万キロ・ワット時)、計画停電が続く限り、そのまま再開、ということはまず望めません。おそらく、大幅に乗り物の数などを減らし、夕方6時には閉園、といった感じで再開するしかないのでしょう。それも、状況を見ながら、再開のタイミングをじっと計っている、ということなのだろうと思います。このへんの判断も非常に難しいものになると思われますね。
 ◆  ◆  ◆
 過日、ある理由があって都内のホテルを一泊、予約しましたところ、ものすごく先方が喜んでくれて「もうキャンセル続きでして、ご予約いただけるのは嬉しいことで。特別料金で承ります」とのことで、なにかものすごく平常料金より安くていい、とのことでした。いろいろなところに影響が出ているのですね。何かと自粛モードになりがちなわけですが、やはりお金を使ってあげるべき時は使わないといけない、ということでもありますね。
 

2011年3月23日(水)
 いろいろな話があります。まああまり書きますまい。それにしても、こういうときには人の地金が現れます。多くの献身的な行為や心を打つ行動がある一方で、他人の不幸を喜ぶような輩も実際にはいるわけです。被災地の空き家で泥棒をする者、義捐金を盗む者、義捐金詐欺を仕掛ける者、不用意な発言をする者、狂ったように買いだめに走る者・・・こういう非常事態にあたって、本性をさらけ出すバカ者も少なくないわけです。悲しいですが人間などそんなもんですね。
 ◆  ◆  ◆
 銀座のサローネ・オンダータさんで、義捐金募集の一環として、ブートニックボタンの販売を始めました。http://www.style-creations.jp/ これは花の形の装飾で、背広やジャケットの襟のフラワーホールに付けるもの。もともとこちらのヒット商品ですが、今回は特に震災義捐金のためのアイテムということになりました。このボタンを買うと一部が赤十字社に寄託されます。
 私も早速、ひとつ買わせていただきましたけれど・・・オンダータの入っている「とらやビル」も地震の影響があったそうでありまして、特に店内入口にあったショーウインドーが割れてなくなっているのには驚きました。かなり損害があったわけです。
 それから、林店長のお宅でも被害があったそうで、昨年買ったばかりの液晶テレビが落下して、液晶が破損し、買い替えということになったそうです。
 割と被害がなかったように見える東京でも、それなりにあちこちで被害は出ているようですね。やはりあの地震はけた違いのパワーがあったようです。

2011年3月17日(木)
 浦安市でも本日午後、計画停電がありました。信号の止まった交差点では警察官が懸命に整理をしていましたが、停電で給油中止しているガソリンスタンドの前で延々と居並ぶ車の列やら、なにやらで相当の混乱を呈しておりました。
 実は、浦安市は地震被災地ということで、一応、停電計画から外されていたのですが、今日は急きょ、どうしても電気が足りないと東京電力から通告を受けて、実施された模様でありまして、そのへんについては市のホームページに、かなり遺憾というか、憮然たる内容の文章が並んでいました。
 ◆  ◆  ◆
 今日、NHKのニュースでも報じられていましたが、実際のところ、浦安はかなりの被災をしております。私は深夜、海沿いまで見に行ってみました。私の住んでいるあたりは鎌倉時代から集落がある古い土地で、ほとんど被害らしい被害もなく、水も出が悪くなりましたが一応、出ております。しかし新しく出来た埋立地は、今もほとんどの世帯で水が出ず、ガスが止まっているところもあります。電気だけは通っていたのですが、これで停電されると全部止まってしまうわけです・・・。海沿いの高層マンションの上の階に住んでいる人などエレベーターも止まり、給水所に行っても上の階まで水を運べないのじゃないでしょうか。それに困ったことには、下水が止まっている地区がたくさんあります。ここは学校などに設置された仮設トイレを使っているそうですが、数が足りないようで大変なことです。
 とにかく埋立地に行くと、電柱や倒れガードレールがぐにゃぐにゃと歪み、路面はぐちゃぐちゃに割れて土砂が噴き出し、荒れ地のようです。至るところ、植え込みや塀が崩壊したり、門が倒れたりして、地盤が沈降したり隆起したりした家だらけ、傾いている建物も見受けました。
 美浜、高洲、舞浜などが特にひどい。新浦安駅も舞浜駅も、駅そのものは大丈夫のようですが、周辺は戦争でもあったようにヒビだらけ、泥だらけです。ディズニーランドもあれでは、実際に再開できるのはいつになるやら、と思いました。電気も食いますしね。
 
 

2011年3月14日(月)
これから停電だ、というから書いておきます。今回の地震のことでは、政府や関係者への非難や中傷は一切しない、彼らの足を引っ張っても、一利もないから、と思っておりましたが、この計画停電の「無計画さ」はなんでしょうか?
 発表は前日の夜、情報は二転三転、鉄道の運行休止は明け方になって決まり、多くの人は駅に行って運休を知り茫然としたことでしょう。
 しかも停電の情報は基本的に東京電力のホームページを見るしかなく、それもアクセスができないことが多く、電話も通じず・・・はっきりいって無責任の極みです。
 地震と違い、停電の無計画さは人災です。停電そのものは仕方ないでしょうが、この拙速さは人災です。
 東電は、福島原発のこともあります、清水社長ははっきり申し上げて、ひと段落したらお辞めになるべきでしょう。
 ちゃんとリードできず、広報から計画からなんでも東電とか鉄道各社に押し付けて、なんの責任も果たせていない政府も、この計画停電については落第です。民間企業に任せてほったらかしでは、あなた方などなんのためにいるのですか?
 いい加減に不愉快になりました。

2011年3月13日(日)
 <お知らせ>3月9日の午前11時45分頃、東北地方に発生しました地震について、被害もなく、観光施設や宿泊施設、交通機関等に影響はございません。安心して、南三陸町へお越しくださいませ。
◆  ◆  ◆
 これが、南三陸町観光協会のホームページに掲げられている、3月10日付、現状で最後のメッセージです。少し前にも地震があった、ということのようです。そして11日に運命の時を迎えたわけですが・・・この南三陸町では、報じられているところでは、1万人近い人が安否不明だとか。おそろしいことです。これに限らず、死者・行方不明者の数は時をおって増えていきます。
 自然の前に、人間などあまりにも無力、ということがよくよく思い知らされる気がいたします。命を落とされた方々のご冥福をお祈りします。被災された皆様、どうかこの難局を乗り切っていただければ、と存じます。
◆  ◆  ◆
 東北各地ほどではありませんが、じつは我が浦安市もかなり被災しております。ディズニーランドが少なくとも21日まで休園、ということは皆さん御承知でしょうが、市内の、特に埋立地が中心の新市街ではかなりの問題が起きているようで、断水、ガス供給停止、下水停止などのライフラインの問題、それに液状化現象や陥没などの被害もかなり出ているようでして、市内のスーパーやコンビニでは、飲料や乾電池などが品薄になっております。我が家は断水はしておりませんが、水の出が少なくなる減水中です。
 さてここにきて、東京電力は14日にも輪番停電とか計画停電とかいわれるものを始めるといいます。管内各地を区分けして、少しずつ、3時間ほどの停電をしていく、ということのようですが、これ、具体的にはどうやるのでしょうか。ちゃんと事前に、「この町は何時から何時まで停電します」とアナウンスしてくれるのでしょうか。まさか急に抜き打ちに電気を止めてくるのじゃないでしょうね? 事前に分かっていれば対処もできますが・・・。東北の被災地でライフラインどころか家も何もかも失った皆様がいることを知ってこんなことを書くのはのんきの極みとお叱りを受けるかもしれませんが。しかし、「俺のところはなんの被害もないから他人事さ」と構えていたような人も、冷蔵庫も止まればパソコンもテレビも止まる、それどころかコンビニも街灯や赤信号まで止まるという話になれば、無関係とは言っていられないでしょう。

2011年3月11日(金)
 大地震ですが、みなさま大丈夫だったでしょうか、とくに東北方面のみなさま。私のおります浦安でも大変なもので・・・室内、見事に大荒れのぐちゃぐちゃになりました。書類とか本がみんな落っこちました。しかし、私も妻も大丈夫でしたので・・・運よく、私は家におりまして交通混乱にも巻き込まれないですみました。御報告まで。

2011年3月03日(木)
 このたび初めて二本立てで映画を見ました。先々のスケジュールをにらむと、どうしても一日で片づけておきたいな、ということで・・・。それで、「ナルニア国物語 第3章 アスラン王と魔法の島」と、「英国王のスピーチ」を続けて見ました。
 ◆  ◆  ◆
 「ナルニア国物語 第3章 アスラン王と魔法の島」はシリーズ三作目で、原作小説では「朝びらき丸 東の海へ」と呼ばれているもの。映画の原題も同じくThe Voyage of The Dawn Treaderのままのようです。そして、今作の脚本はこれまでの二作よりも自由に再構成しているというか、もちろん原作の大筋は外れていませんが、前後をずらしたり、中心になりそうな挿話を拡大誇張したりと、いわば、かなり牧歌的な乗りの原作を、ドラマチックなアレンジでデフォルメしているような印象を受けます。そういうことをすると、持ち味が損なわれる場合もしばしばありますが、今作については成功している、そのような映画的な解釈がうまくいっているように私には思えました。
 やはり時代背景は第二次大戦下の英国、前作まで登場したぺベンシー四人兄妹のうち、下の二人、エドマンドとルーシー、それにいとこのユースチスが、ふとしたことからナルニアの海に導かれ、前作でナルニア王となったカスピアン率いる「朝びらき丸」に救出されて、今回は海を舞台にした冒険が繰り広げられる、というわけです。
 先にも申しましたように原作小説と大筋では変わりないのですが、いくつかのハイライトシーンを強調して、ふくらましている感じです。またエンディングも、ちょっと感傷的でいいのじゃないでしょうか。なかなか心を打つ演出になっております。
 気になりますのは、ペベンシー兄妹はこれで出演が最後だ、とパンフレットなどでコメントされている点です。たしかに原作通りだと、これからしばらくペベンシー兄妹の出番はほとんどないわけですが・・・しかしどうなんでしょう。今後、どういう映画化をするのか。全部で7巻ある原作だと第5巻の「馬と少年」という作品と、最終巻である「さいごの戦い」にはこの兄妹が再び、出るようになっているのですが、映画化はしないのでしょうか? ちょっとそのへんが気になりました。ここまで映画化するのなら、ちゃんと最終巻までやってほしいと思うわけですが・・・。
 全編とてもよくまとまっていて、いい映画だったと思います。原作のファンも納得できるのじゃないかと思いました。
 ◆  ◆  ◆
 「英国王のスピーチ」は、先日のアカデミー賞で12部門ノミネート、5部門受賞という快挙を成し遂げたわけで、一躍、注目映画となりました。エリザベス女王の父で、第二次大戦下で国王だったジョージ6世が、吃音で悩みながら、オーストラリアから来た型破りの言語療法士の診療を受けて、少しずつ立ち直っていくようなストーリーで、実話が元になっております。
 なにしろ、国王の後継者としては、兄のエドワード8世、退位後はウインザー公の名で知られる人物がちゃんといたわけで、まさに世界大戦が始まろうという大変な時に、この兄が人妻シンプソン夫人との恋愛というきわめて個人的理由で王位を放棄してしまったために、いやいやながら王位に押し上げられ、人前でスピーチするのが仕事のような立場につかされてしまうわけです。もともと身体的にも頑健でなかったジョージ6世は、戦争の心労で命を縮めたともいわれており、エリザベス王妃(後の皇太后)は最後まで、ウインザー公とシンプソン夫人を許さなかったといわれています。
 なにかとファッション系の雑誌などで、稀代の洒落者だのダンディーだのと持ち上げられることも多いウインザー公ですが、ジョージ6世側からみれば、こういう描き方になる、というのも知っておきたいところです。おまけにこの映画でもちらっとセリフで、エドワード8世が「欧州のことなどヒトラーに任せておけばいい」と口走りますが、エドワード8世ことウインザー公がかなり親ナチ派だったのも有名な話で、まあただかっこいい人だったじゃすまない、政治的にも大問題のあった人だというのは押さえておきたいところ。
 映画は、いかにも曲者の療法士ローグと、かたくななジョージ6世のやりとり、それに優しいエリザベス王妃の3人のやりとりが絶妙に進んでいく、見ていてとにかく安心していられるものでありました。幼いエリザベス王女(今の女王)も登場して、いいワンポイントになっております。
 チャーチルやチェンバレンなど歴代の首相も出てきますが、一部でチャーチルの描き方が史実と違う、というような批判も出ているようです。チャーチルは兄エドワード8世の方を支持していたはず、というようなことらしいですが、がまあ、そのへんは映画上の演出の一種といっていいのじゃないかとも思います。  
 人物たちが身にまとう、いかにも30年代風の重々しくてきちんとした仕立ての紳士服や制服もいい味を出しています。歴史劇というほど昔の話ではないけれど、やはり史劇なわけで、かなりこだわって再現しているように見え、見どころの一つでしょう。
 見終わって非常に、いいものを見た、という余韻が残る映画でした。受賞も納得という感じは致しました。

2011年2月28日(月)
 2月も終わりですが・・・いまちょっと、新たに、ひそかな展開が進行中。ただまた先のことは分かりませんので、はっきりしたらおいおい、ご報告いたします。
 妻も、前にも書きましたが、ある大家のイラストレーターの先生のご指導を受けて、必死にイラストを仕上げております。さすがに先生の指摘は的確で、たとえばドイツ軍のヘルメットはもっと垂直に、とか、米軍のマガジンポーチはもっと大きく、とか・・・その言われたところを直すと、確かによくなるんです。
 あと数えてみると、まだ30点ほど描かなくてはならないようなんですが、がんばっているようです。
 ◆  ◆  ◆
 時事ネタは書かない方針で、ことに政治ネタはもう考えるだけでイライラするので避けております。しかし一つ言えるのは・・・民主党と自民党の二つから政権政党を選ばなければならないなんてどうしたらいいんだ、と。どっちも駄目な場合、どっちも嫌な場合、どうすればいいのでしょう?
 これはチャーチルだったか、「民主主義とは、よりよいものを選ぶのではなく、悪いものの中から、よりましなものを選ぶ制度である」とか。さらに続けて「民主主義とはおよそ最悪の政治体制であるが、今のところ、それでももっともましな政治体制である」と。
 それはそうなんでしょう。しかし片っ方はあんな政党で、一方のこっちもこんな政党だしな、と、絶望的になりますね。

2011年2月23日(水)
 なんといいますか、いろいろあります・・・。いいこともあって、妻がお世話になっているあるイラスト界の大家の先生から懇切な指導をいただいたとか、別の先生から戴き物をしたとか、そんなことも身辺にございます。
 一方で、よろしくないこともあり、またまたちょっと家族の体調で気がかりなことが出てきまして、なんともいけません。
 まあ、4人の親が70代で、私は40代半ば、妻もまもなく40に、という具合ですからもはや若いものは一人もおらず、何があっても驚きはしませんが、いろいろありますね。
 いや、近況まででした。ツイッターのつぶやきみたいで恐縮ですが・・・。

2011年2月18日(金)
 このほど私、44歳を迎えまして・・・めでたくというか、もうというか、人生も後半だなあというか、まあいろいろな心境でございます。
 たまたま会社が早く終わりましたので、ひとつまあささやかに御祝いと言いますか、舞浜のイクスピアリに行きまして、さて、と適当なお店を探しますと・・・このところ行っていなかった「今半」の前に出まして。「ああ、久しぶりにすき焼きなんてのもいいね」ということで、ほんの数分待ちで運よく入れました。
 でまあ、本当に久しぶりに食べました、今半のすき焼き。うまいですねえ。たいへん結構でございました。腹がぷッくりと、カエルみたいに飛び出した状態で満足感に浸りつつ、レジに向かいますと、店長さんらしき方が「あの、お誕生日でいらっしゃいますか。よろしかったらこれを」と小さなワインの瓶をプレゼントしてくださるというビックリが。全然、そんなことはデータとして分かるはずはなく、ただ私たち夫婦の会話で、「じゃあ44歳おめでとう」なんて言っていたのを聞いて判断したわけですね。素晴らしい機転ですね。もちろんこちらはすごく嬉しくなります。さすがは老舗、大したものだな、と感心いたしました。イクスピアリ今半の店長様ありがとうございました。
 ◆  ◆  ◆
 昨日、ディスカバリーチャンネルを見ていて、「航空母艦は現在、最高の能力を誇る戦艦です」とか言っていましてずっこけました。ここで「なるほど」と思わない方は、こういうことに疎い方でしょうが、しかしもし「トラックは現在、最高の積載力を誇る乗用車です」と言ったら変だと思うでしょう。「ピアノは現在、最も人気のあるエレクトーンです」といっても違和感を持つでしょう。そんなことを言ってるのと同じなんですよ。
 トラックなら、乗用車じゃなくて「自動車」ですね。ピアノの場合は、エレクトーンじゃなくて「楽器」です。つまり、より大きな指示内容を持つ言葉が来ないといけません。
 では空母なら・・・「軍艦」じゃないといけないでしょう。戦艦ってのは空母とか、巡洋艦とか、駆逐艦とか言うのと同じでひとつの艦種にすぎません。しかも、おおむね第二次大戦までの艦種でして、現在は世界中でもう使われていない、過去のものなのですね。
 こういう頓珍漢なことをやる番組は、たいてい、英語のWarshipとBattleshipの区別がついていない場合が多い。前者は「軍艦」で、後者は「戦艦」と翻訳します。この両者はぜんぜん違う概念なのだから区別しないといけない。「自動車」と「乗用車」の違いのようなものです。訳の分からない人が、なんでも車を見ると、トラックでもダンプカーでも乗用車と呼んでいるようなものです。
 湾岸戦争のころ、日本のテレビ局なんかはじつに程度が悪くて、「イージス艦という戦艦は」なんて平気で言っていました。ご多分にもれず、うちの会社の新聞記事なんかでも間違っているものがあった。しかしその後は、あまり見聞きしなくなりました、おそらくいろいろな人から苦情が来たからでしょう。
 しかし、久しぶりにまた、軍用の船をなんでも「戦艦」という番組を見てしまいましたけれど・・・こういうことをやると「ああ、ここは要するにわかっていないんだな」という印象になります。あとでどんなにいいことを言っていても、印象が悪くなる。
 同じように、軍用の飛行機をなんでも「戦闘機」という傾向とか、車両を見ると「戦車」と呼ぶとか・・・こういうことをやる人は、じつは英語の概念が頭に入っていない人が多いですね。戦闘機ってのはFighterの日本語訳ですから。だからF15とかF16とか、アメリカの飛行機の場合だと頭にFがつきます。爆撃機なんかはBomberなので、B29とかB2というようにBが付きます。当然、戦闘機と呼んでいいのはFの飛行機だけ。だから「B29という戦闘機は・・・」なんて書いてはいけません。軍用の飛行機全般を言いたい場合は、戦闘機じゃなくて、Warplaneつまり「軍用機」となる。こういう区別ができないと、だから、訳した人の英語力もお里が知れてしまうわけです。
 

2011年2月13日(日)
 日刊ゲンダイさんから見本紙が送られてきました。2月7日付日刊ゲンダイの「街中の疑問?」という記事です。ここに私が登場しているわけです。ざっとご紹介しますと・・・。

 記事のタイトルは「なぜ鉄道員は軍隊式の敬礼をするのか?」。
 東北新幹線の出発を見守る駅員さんたちの敬礼に触れて、「帽子のつばに手をやるのは軍隊式。なぜ鉄道員や消防員なども行うのか。
 「鉄道や消防署などは、いわば“準軍隊組織”。行動規範を軍隊に倣っているので、敬礼の仕方などが似るのも当然です」
 こう言うのは戦史・服飾史評論家で「スーツ=軍服!?」(彩流社)の著者・辻元よしふみ氏だ。
 「制帽のつばに手をやる敬礼を“挙手の敬礼”と言い、古くはローマ時代、公共の場に入る時に武器を持っていない証拠に右の手のひらを見せたことや、中世の騎士が騎乗で挨拶をする時に兜のひさしを手で上げたことなどが起源です。軍隊での直接のルーツは19世紀初め、英国陸軍が“いちいち帽子を脱ぐのは面倒”と、動作を簡略化したのが始まりです」
 つまり、本来脱帽してお辞儀すべきが、面倒なので手の動きだけ残し、後は省略したわけ。確かに挙手敬礼するのは制帽をかぶる役職の人間だ。」(以下略)

 こんな内容でした。さすがにプロと言いますか、的確にまとめていただきました。ゲンダイさん、ありがとうございました。

2011年2月11日(金)
 雪の多い地方の方から見ればお笑いでしょうが、東京近辺、千葉県などもかなりの雪となりました。とにかく関東南部ってのはそうそう雪は降らないので、すごいな、と思っております。ところで、そんな今日、なぜか電車の中で、寒そうな短パン姿の男性を見かけましたのですが・・・なんなんだろう? なにか理由があるのか、ファッションなのか? 見る限り短髪の、中年の男性です。まあ30後半以上の年齢に見える。そして、ひざ丈とかじゃなくて、もう小またに食い込むような、本当に短いピチピチの半ズボンで、むき出しの太ももが真っ赤になっている・・・本人も寒いはずなんですね。
 なんなのだろう、まあ個人の服装は勝手なわけですが・・・。私など、革のコートなど着込んでいるので、本当に違和感がありました。ちなみに、この黒革コート、先日亡くなったギタリストのゲイリー・ムーアが夜のヒットスタジオに出演した時に、黒革のロングコートだったのを見て、マネしたくなって買ったものでした・・・。
 ◆  ◆  ◆
 個人の服装は勝手なわけですが、しかし他人の目というのもあるわけです。ネット上でこんな調査を見かけました。20代の女性538人に聞いた、許せない男性ファッションのアンケート、というものですが・・・。

Q.男性のファッションで理解できないアイテムや着こなしを教えてください(複数回答)

1位 素足に靴 34.8%
2位 マニキュア 32.2%
3位 頭にバンダナ 32.0%
4位 腰パン 30.7%
5位 化粧 27.7%
5位 金のネックレス 27.7%

 ということで、じつは男性ファッション誌でなにかと推奨している「リラックス感を出すために、素足にスリッポンを履きましょう」というのは、ぜんぜん駄目だそうです。じつは私もあまり好きじゃないです。短い靴下は必ずはく。腰パンも女性受けはぜんぜんよくないんですね、若い世代なら抵抗がないのかと思ったが、やはりちっともいいとは思われていないようです。
 つまり若い女性の感覚も、至って常識的というか、奇をてらったようなものを好まない、ということのようです。

2011年2月08日(火)
 MEN’S EX3月号を読んでいて・・・ネクタイの歴史、という項目がありました。それで一点、気になったのがですね・・・「19世紀 イギリスのダービー卿により、現在の形のタイが完成する」という記述です。
 これは確実な話なんでしょうか?
 試みに調べてみると、大辞泉の解説として下のようなものが出てきます。

ダービータイ【Derby tie】
先端が剣先のようにとがった結び下げのネクタイ。ダービー卿が使用したのでこうよぶ。
ダービーハット【Derby hat】
黒フェルトの丸形の山高帽。ダービー卿が競馬場でかぶっていたもの。日本では明治・大正時代に流行。

 そこで、Derby tieという英語でちょっとググってみましょう・・・出てこないんですよね、日本のサイトしか。このダービータイなる言葉、本当に英語として流通しているのかどうか。
 ちなみに、もう一つ挙げられているダービーハットの方を調べてみると・・・とんでもないことが分かってきます。普通の英語辞書にも書いてありますが、いわゆる山高帽のことをダービーと呼ぶのはアメリカだけ。英国ではボウラーハットです。じゃ、なんでアメリカではこの帽子をダービーというのかといえば、ケンタッキー・ダービーで女性たちが被る帽子なんだとか。つまりアメリカのケンタッキー・ダービーが語源で、上の大辞泉にあるような「ダービー卿が競馬場でかぶっていた」というのは本当じゃないらしい。
 いやね、辞書だって間違いもあれば、いい加減な記述もあるものですよ。
 そこでひるがえって、ダービータイです。これも、こういう用語ってのがあるのかないのか。そして、ダービー卿が使用したので、という説明だってこうなると怪しいものです。
 いわゆる結び下げネクタイは、英語ではFour in handというのが普通だと思うし、ちょっと調べてもこれしか出てきません。
 ダービー卿、という言い方も正確とは言えず、ダービー伯爵ということになりますが、これもダービー競馬を始めた12代とか、首相になった14代とか、19世紀に限っても何人もおります。
 いや、私にも何の確証もないのです。しかし「ダービー卿により、現在の形のタイが完成する」と断言されると、その根拠は? と思ってしまうし、そのダービー伯爵は何代目の人かというのも知りたくなります。
 どなたか、詳しい方がいらっしゃったらご教示いただきたいところです。

2011年2月07日(月)
 私の青春の一つが・・・。読売新聞の記事で「ゲイリー・ムーアさん 58歳(英国のロックギタリスト)ロイター通信などによると、6日、休暇で滞在していたスペイン南部のホテルの部屋で死去。英領北アイルランド出身。8歳からギターを弾き始め、ロックバンド「シン・リジー」などで演奏した。ソロでは、ビートルズのジョージ・ハリスン、オジー・オズボーン、ビーチ・ボーイズなどと共演した。(ロンドン支局)」というのを見かけました。私が高校から大学生ぐらいにかけて、いちばん好きで、いちばんコピーしたアーティストでした。ギターにしても歌にしても、たぶん私が最も回数多くマネした人の一人であります。そういえば、結婚式でもこの人の代表曲「パリの散歩道」を演しました(日本では郷ひろみさんがカバーしていたでしょうか)。本田美奈子さんとの共演も印象深かったですね。まだ世代的には若く、亡くなるとは全く思っていませんでした。まあ、シン・リジィ時代の盟友フィル・リノットはとっくの昔に亡くなっているわけですが。
 とはいうものの、正直の所、私も「スティル・ゴット・ザ・ブルース」あたりまでしか聴いておらず、その後のブルース路線とかテクノ路線とかを経巡っている間も、そんなに熱心に聴いておりませんでした。カーマイン・アビスやジンジャー・ベイカーと共演したBBMぐらいだろうか。ほかは、テクノ路線のころにアルバムを1枚、Dark Days In Paradiseとかいったかな・・・そんなのをちょっと聴いて「つまらないな」と思ったことがあるだけです。そんなわけですので、近年はすっかり個人的にはご無沙汰だったわけでしたが、どうも調べたら、昨年には21年ぶりに来日もしていたそうですね・・・。
 とにかく泣きのギターと豪快な早引きで一時代を築いたギターヒーローでした。日本でも80年代には非常に人気が高かった人です。とにかく、この人より速く弾けるギタリストはその後、ごまんと登場しましたが、この人のようなエモーショナルな味がエレキギターで出せるギタリストはついに現れていないように思います。
 急死だったようでありますが、残念です。




2011年2月06日(日)
 先日から、ふとしたきっかけでキャンディーズの動画を見て、ああ懐かしいな、と思っている私です。もはや50代も半ばになっておられる3人ですが、私の・・・そうですね、子供時代を彩ったアイドルですね。解散までの騒動も子供心にすごいな、と思っていました。一方、ピンクレディーとなると、私はデビュー曲の「ペッパー警部」などはよく覚えていますが、後半になると分からなくなる。このふたつのユニット、キャンディーズの活動期間は1972〜78年、ピンクレディーは76〜81年。数年の違いがあります。しかしこれが私にとっては大きいみたいですね。私は79年に中学生になります。ちょうど、子供から大人になって趣味嗜好が変わった時期なんですね。キャンディーズのほうはまさにドンピシャリなんですが、私は79年当たりからは日本の歌謡曲を急に聴かなくなって、洋楽一辺倒になってしまいます。スコーピオンズとか、ディープ・パープルとか言い出すんですね。だからピンクレディーの後期は急にわからなくなるし、80年にデビューの松田聖子にも興味がまったくなかったわけであります。
 考えてみると、音楽だけじゃなくて、その他の面でもこのぐらいで変化がありました。小さい頃は漫画やアニメが大好きで、初期のジャンプのトイレット博士なんて相当に愛読していたし、仮面ライダーとかマジンガーZとか、もろにはまりましたし。で、74年の宇宙戦艦ヤマト・・・これの77年の映画化によるリバイバルヒットのころ、は自分にとっても思い入れがあるわけです。が、ちょうどそのへんから、アニメや漫画に興味がなくなり、実在の人物など、織田信長とか豊臣秀吉とかに興味が移ったんですね。だから、79年の機動戦士ガンダムは私にとっては興味外だった。私が再びアニメなんかに関心を戻すのは、84年の風の谷のナウシカですね。
 そんなわけで、私と同世代の人というと、松田聖子やガンダムが好きな方が多いようですが、私はそのへんはきれいにスルーしてしまっているようです。
 にしても・・・キャンディーズ、いい曲が多かったんですね。人気があったのも当然だったように思います。ま、ごく個人的なお話でした・・・。
 

2011年2月01日(火)
 今日、お世話になっている彩流社さんの担当編集者さんから電話があり、なんでも日刊ゲンダイさんの編集部の方から「敬礼の起源について教えてほしい」という依頼があったとのこと。で、さっそく教えられたケータイ番号に電話してみると、確かにゲンダイの記者さんでありました。日常の疑問に答えるコラムの執筆中で、今回のテーマとして敬礼を取りあげたのだとか。そのきっかけというのは、新幹線青森延伸で流れたJRのCMで、職員さん達が一斉に敬礼する、というシーンが発端とのこと。で、おおざっぱな所は既に私の本を読んでおられて、古代ローマ、17世紀の脱帽の風習、そして19世紀初めに今のような敬礼に・・・という流れの確認のうえで、それでなんで、鉄道や消防、警察でも軍隊のような敬礼をするのでしょうか、と質問されましたが、はっきりしたことはいえないが、おおむね軍隊式の官帽子をかぶる準軍隊組織で、19世紀中に軍隊の礼式を真似していったのだろう、とお答えしておきました。
 ということで、ここ何日かのうちに、日刊ゲンダイのどこかのコラムに、私の名前がコメントとして出る、ようであります。ゲンダイを読まれる方は探してみてください・・・。

2011年1月28日(金)
 このブログをご覧の方はお気づきと思いますが、私はブログ、というかネット上では他人の中傷は基本的にしません。もちろん私だって気に入らないものはたくさんありますが、たとえば一冊の本や一本の映画、CD・・・そういうものに対して、けちょんけちょんに攻撃する人もいますが、私は、そういうものが出来あがるまでに、たくさんの人が努力し、苦労してこの厳しい経済情勢下で活動している、そのことに対して敬意を払うもので、必ずしも気に入らない内容であっても、頭から否定することはしないのです。私自身、今までに10冊ほどの本を出してきて、中にはなんというか、まったく建設的でない、頭ごなしの人格否定のような中傷をネット上の匿名でやられることもあります、そういうものを見るにつけ、自分だけはこのような次元の低いことはするまい、特に匿名の卑怯な中傷などするのは、むしろ自分自身の劣等感とか嫉妬を反映した醜い行為で、自分を貶めることだ、と思うわけであります。
 そんなわけですが・・・公人、政治家とか公務員となると、やはり話は別です。利害がかかわってくるのだから、そういう人たちは個人攻撃されても仕方ない部分がある。
 それで、いい加減に見ていて嫌になってきましたが・・・菅直人さん。あなたは器ではないのでお辞めなさい。これはもう、どうしても言いたくなりましたね。黙って見ていると、この人は要するに増税とか年金の年齢引き上げとか、そんな弱い者いじめだけはどんどんやって、公務員を減らすとか給料を下げるとか、国会議員を減らす、歳費を減らす・・・そういう、国民としてまずはやってほしかったこと、は何一つできそうにない。
 国家の財政がパンクしそうなことぐらい、国民も分かっています。しかし、あなたのようなでたらめな思いつきでやられては、納得ができない。
 とりあえず、国家のためを思うのなら、あなたは総理をお辞めになるべきです。

2011年1月25日(火)
 今日、丸の内のLIPSETT/リプセットからはがきが届きました。なんでも2月末で閉店して撤退するそうです。昨年9月で閉店したハロッズと言い、ワールド勢が苦戦しているのでしょうか・・・。
 リプセットといえば、少し前のMEN'S EXの連載で、ブランドの立ち上げから出店までの一部始終を報告していたので、それで知っている方もいると思いますが、それで稼働したのが2007年の秋。結局、3年半ほどで終息することになったようです。
 私はここのアイテム、結構好きだったんですが・・・といいつつ、ここ1年ほど、足を向けていなかったのも事実。
 ダージリン・デイズに、ハロッズに、リプセットと、結構、個人的にはそれなりにひいきにしていたブランドが消えて行ってしまいました。厳しい時代ということなのでしょう。

2011年1月20日(木)
 ニコラス・ケイジの最新作である映画KICK-ASS「キック・アス」を見ました。じつはこの映画、アメリカではかなり評判になったのですが、日本では全国一斉公開せず、先月まずは8館で封切り、今年になってご近所の映画館に回ってきた、という感じでして、私はぜんぜんこの映画を認識していなかったのですが、かなりニコラス・ケイジのファンであるうちの妻が見つけてきた映画なのであります。
 で、見てみての感想ですが、これは面白かった。近頃見た中でも、非常に面白い一本でした。まあ、事前にあまり変な期待をしていなかった、B級映画にニコラスが物好きで出たのだろう、ぐらいな感覚で見たのがかえってよかったのでしょうか、最後まで非常によく出来た映画でありました。
 ざっといえば、主人公はこういう映画にありがちの、ブルックリンの下町の高校生で、なんの取り柄もない、もてない、おたくな少年なのですが、ひとつだけ、アメコミのファンでバットマンとかスーパーマンに憧れていて、持ち前の正義感の強さから、悪い奴らを見て見ぬふりで済まさない、スーパーヒーローに実際になってやって、悪を懲らしめようと思い立ってしまうわけです。こうして、なんの特殊能力も武器を扱う術もない、ど素人の高校生が謎の覆面ヒーロー「キック・アス」としてデビューしてしまうのですが、たまたま通りがかったコンビニで、暴漢に襲われる人を救って奮戦したところを撮影され、これがユーチューブに載って、あっというまにキック・アスは有名人になってしまった・・・と。
 ところで、やがてキック・アスは本物のマフィア組織に手を出すことになり、危険な目にあうところ、思いがけず別の覆面ヒロインとヒーローに助けられることになります。そっちはもう本格的に武術や射撃の訓練を積んだホンモノで、11歳ぐらいの女の子ヒット・ガールと、立派な成年のビッグ・ダディと名乗ります。かくて、この覆面ヒーローたちとマフィア組織との血で血を洗う抗争が描かれていきます・・・。
 というわけで、ものすごくバイオレンスです。残酷なシーン満載です。コミックから出来た映画ですが、子供向けじゃありません。かなり人が死にます。
 なんといってもすごいのは、クロエ・グレース・モレッツが演じたヒット・ガールです。とにかくこの女の子のアクションシーンが見ものです。撮影前に5か月も特訓したというのはうなずけます。
 これと、何もできないキック・アスの駄目駄目ぶりの落差がおかしいのですが・・・しかし思ったよりもコミカルな映画じゃないです、かなりダークです。
 序盤、高校生の日常を描くところがけっこう長くて、やや冗長なんですが、そこを通り過ぎて、主人公がキック・アスになってからは息をつかせぬ面白さです。
 かなり拾いものというか、いい映画を見ました。娯楽作品として一級品ですね。

2011年1月18日(火)
 銀座のサローネ・オンダータ・林店長からご連絡があり、同社のブログに私が写真付きで載っている、とのこと・・・で、拝見しましたhttp://ameblo.jp/salone-ondataですが、なんかあれですねえ、ある程度のお世辞、というのが入っているにしても、こう、プロの方に褒めていただくと勘違いしてしまいますね? なんかけっこう、自分もそれなりにオシャレなヒトなのかな、なんて・・・。ちなみに、このブログに載っているコーディネートは紫づくめ、でした。足に履いているのはヒロ・ヤナギマチのボルドー色のものです。
 さてそれで、このブログの最後にさらり、と書いてあるんですが、ここで公表されているから私も書いていいのでしょうね。
 実は、オンダータさんにお願いしまして、タキザワシゲルの名の下に、型紙から起こすフルオーダーの背広をお願いしております。オンダータでは、水落卓宏さんがDittorsを出店して独立して以来、型紙からのフルオーダーはない、と思っている方も多いのではないでしょうか。まあ、メニュー的にはたしかにあまり、宣伝されていないわけですが、私が「そういうのはありますか」と直当たりしましたところ、やります、とのお返事。
 ということで、滝沢滋さんの型紙による、私だけのフルオーダー・スーツというのが出来るわけであります。まあ、何しろ時間をかけ、何回もフィッティングをしていくつもりなので、出来あがりは来秋シーズンかな、とのんびり構えております。
 柳町さんの靴もそうでしたが、フルオーダーは1年ぐらいかかるのが、味というものだと思いますね。なんかすぐに出来てはありがたみがないというか。
 私は服オタクとは対極にあるような人間です。フルオーダーだからごちゃごちゃ口出ししたい、というヒトもいるでしょうが、私は逆。いいすし屋に行って、大将に握り方とか大きさとかごちゃごちゃ指定するのは野暮でしょう? 「このぐらいの予算でお任せ」というのが粋なわけですよね。こちらも同じ、まったく自由なのだから、日本一のモデリストである滝沢さんが、辻元一人のために知恵を絞っていただいた、「これならこいつでも格好良くなるだろう」というものを提案していただきたい、と申し上げております。

2011年1月16日(日)
 朝、かなり激しい勢いで雪が降りました。一時的ですが、薄く積っていました・・・たちまち日がさして消えてしまいましたが。おそらくこのあたりでは初雪じゃないでしょうか。今年の冬はしっかり寒いですね・・・。
 ◆  ◆  ◆
 近頃ですが、今年こそ出すつもりの「軍服の歴史5000年」というタイトルの本の原稿を読み直して、徹底的に手を入れなおしております。もう部分によっては書きなおしに近いです。なにしろ初稿は3年近く前に出しましたので・・・。思い返せば、じつはこの企画はある新書の一冊として話が進んでいたのですが、編集者と意見が合わず、とくにイラストを多用して図説にしたい、という私の考えが通らず、そちらでは流れてしまって、今のような話になっております。
 イラストの方も、ざっと数えて150点以上にはなり、これを妻が一人で描いているのですが、細かいディテールの考証をしながら描くのだから、一点にどうしても一週間はかかります。一日一枚、描いても半年かかるわけで、結果的に製作期間3年に及んでいるのは当然と言えるわけです。
 この間、二人とも体調をくずし病気になるなど、今回の企画は本当に難業となっております。それもしかし、いよいよ最後の大詰めに来ました・・・。
 なんとしても、今年の前半のうちに日の目を見せたいものです。

2011年1月08日(土)
 MEN’E EXという雑誌の2月号を見ていて、感心したことがあり、それはワードローブコンサルタントのケン青木さんのコメントです。青木さんのその日のスーツの袖ボタンが5つである理由を問われて、「いえ、ウェールズの服の伝統的なディテールです。イギリスはごぞんじのとおりさまざまな国の連合国ですが、昔は国ごとに、ロイヤルガーズと呼ばれる近衛連隊がありました。その連隊ごとに、実は袖のボタン数が違っていたんですよ。スコットランドは3つ、イングランドは4つ、ウェールズは5つです。ポール・スミス氏はウェールズ出身なのでコレクションにも5つボタンを多用しています」。
 こういうことを言える方は教養があるんですね・・・。正確に言うと、英国近衛兵の正装であるレッドコート(赤い制服)は、国によって前ボタンと袖ボタンの数が違います、そしてこれは昔の話じゃなくて今でもそうです。スコッツ・ガーズは前ボタンが3×3×3で合計9つ、袖は3つボタン。コールドストリーム・ガーズなどのイングランドの連隊は前ボタンが2×2、2×2、2の10個で、袖口は2×2。これがハケットロンドンのスーツでも見られる2×2の袖ボタンですね。それでウエルス・ガーズは5×2の10個ボタンで、袖も5つボタンです。全くその通りでして、私は前からケン青木さんという方、海外からの視点を持っているだけにいいことを言われると思っていましたが、これなんかも、なかなかスーツしか知らない人には出てこない発想です。
 しかしポール・スミスがウェールズの出だから5つボタン、とは知りませんでした。確か生まれはノッチンガムか何かでウェールズじゃないような気がしますが、家系がそうだということなんでしょうか。
 もっとも、それで、なんで青木さんのその日のスーツがウェールズ調だったのか、は分かりませんでしたが・・・。ともかく英国のブランドなどは、レッドコート(その起源は1645年にさかのぼります)を意識することが多いのも当然、自分らの民族衣装のひとつなわけですから。
 ◆  ◆  ◆
 私は「戦史・服飾史研究家」と名乗っております。服飾評論家ではありません。ファッションの方の専門家じゃなくて、歴史家の一ジャンルのつもりです。そういうわけですから、じつは20世紀になると急速に興味が薄れます。本当のところ、人気が高いから第二次大戦ものも研究していますし、特に圧倒的に愛好家が多いのでナチスものは避けて通れませんが、個人的には食傷気味というか、すでに詳しい人も多いのであまり触れたくありません。
 そんなわけで、スーツとか紳士服一般についても、もちろん好きではありますが、べつに専門家でもないし細かいことには興味もありません。ただ、上のような歴史がらみ、それも軍服がらみとなると俄然、面白くなります。

2011年1月05日(水)
 御報告までですが、私どもは結局、インフルエンザにかかっていたようです。しかし4日に病院に行った時点ですでにほぼ、ウイルスは抜けており、まあだいたいこのまま治るようでございます。しかしいやはや、新年早々とんなことでした・・・。

2011年1月02日(日)
 あけましておめでとうございます。
 ・・・が、私は昨年末から風邪、なのかインフルエンザなのか(予防接種はしてますけどかかるときはかかりますから)体調が悪いままで、大晦日には熱が8度台まで出て、おまけにうちの奥さんにまでうつしてしまったようです。ということで、目下、二人で新年早々、沈没しております。2011年、こんなんで大丈夫なのでしょうか? 今年はもう病気はこりごりなんですが・・・。ともあれ、どうぞ本年もよろしくお願い申し上げます・・・。
 
 

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